コレ聴き隊
荒川選手のエキシビション曲も入っている
トリノ五輪で金メダリスト、女子フィギュアの荒川静香選手がエキシビションで優雅な演技を披露した際に使われた音楽が、このケルティック・ウーマンの「ユー・レイズ・ミー・アップ」だった。

米国ではすでに昨年3月にデビュー。本邦初登場は1年遅れてこの2月だったが、まさに絶好のタイミングになったわけだ。「ユー・レイズ・ミー・アップ」はもちろんこのアルバムに収録されている。

ケルティック・ウーマンは4人の歌手、1人のバイオリン奏者からなるアイルランド出身の女性5人組。

アイルランドのいわゆるケルト音楽を情感を込めて奏でる。荒川選手のエキシビションをご覧になった方ならすでにお分かりだろうが、「ユー・レイズ・ミー・アップ」はしっとりとして、かつ非常にドラマチックな構成だ。

この初アルバムで展開されている音楽は、どれもだいたいあんな感じだというのがもっとも理解してもらいやすいか。

映画「ロード・オブ・ザ・リング」の「メイ・イット・ビー」、エンヤの「オリノコ・フロウ」、そのエンヤが在籍していたクラナドの「ハリーズ・ゲームのテーマ」など、知られたケルト系ポップスをカバーする一方で、「ダニー・ボーイ」や「アヴェ・マリア」など超有名曲も配した選曲の親しみやすさは、彼らの音楽に触れる間口を広げるうえで非常に効果的だろう。

しっとりとしてどこか透明で、かつドラマチックな音世界をお好きな方にはうってつけ。

なお、CD装丁に大きく載っている女性の顔は、5人のメンバーの顔をモンタージュして作ったものだという。(石井健)

今回聴いたCD
ケルティック・ウーマン
ケルティック・ウーマン
ケルティック・ウーマン
東芝EMI
TOCP-67890
2,500円(税込み)




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