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星組 湖月わたる(2):タカラジェンヌ 夢の軌跡
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新公初主演で芝居に目覚める
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新人公演「若き日の唄は忘れじ」の文四郎役 |
埼玉県出身。中学卒業時に宝塚音楽学校を受験して、1回で合格。平成元年に初舞台を踏んだ。
「宝塚歌劇を最初に見たのはテレビでの舞台中継。小学校6年のころで、こういう世界もあるんだと知って、夏休みに東京へ見に行ったのが『ジャワの踊り子』でした。中学2年になって、プログラムで見つけた宝塚受験コースに入ったんです。合格したときに宝塚の寮に住むことを知ってびっくり。何もわかってなかったんですよ。そこからホームシックになって、予科の1年は苦しかったけれど、本科の1年は楽しくやって、無事に卒業しました」
2年1月星組に配属。長身(174センチ)でダイナミックな容姿は早くから目を引き、4年11月のニューヨーク公演に最下級生で選出された。
「ダンスが中心のメンバーで、私はめちゃくちゃ落ちこぼれ。もっとダンスやらなきゃ、ちゃんと基礎をやらなきゃ、とこのとき自覚ができたんです」
2年後にはロンドン公演(6年7月)に参加。「研6になっていて同期生も多かったし、のんびり自分の場所を楽しんでましたね」というから、順応性はバツグンのようだ。
その直前に、新人公演の初主演を果たしている。「若き日の唄は忘れじ」(6年3月)の文四郎役。
「台本を読んだときに作品にハマっちゃって。初めて演じてみたい!と思った役だったんです。日に日に変わってゆく役作りに、お芝居っておもしろいなと実感しました。でも、ロンドンに行ったので、東京には出られなかったんです」
新公で計3回主演したあと、初主役作品は東京・日本青年館での「夜明けの天使」(9年9月)。流れ者のガンマン、アルヴァを演じた。
「研9で遅かったんですよ。それまでにない、無口で影を背負った役でしたが、ウエスタン好きかもって思えましたね。東京が先の公演で、そのあと香港公演に参加したので、宝塚バウホールでの公演には出ていない。バウの主演はずっとあこがれていたんですが、縁が薄いんですよ」
10年1月に新しく誕生した宙組に組替え。待望のバウ初主演は翌年に「TEMPEST」(11年9月)のファーディナンド役で実現した。(つづく)
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