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専科 樹里咲穂(1):タカラジェンヌ夢の軌跡
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「楽しい作品でうれしい」
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「アーネスト・イン・ラブ」の樹里(左)と相手役の遠野あすか |
宝塚生活の集大成となる退団公演「Ernest in Love(アーネスト・イン・ラブ)」が、9月1日に東京・日生劇場で開幕する。オスカー・ワイルド原作の喜劇「まじめが肝心」をミュージカル化したオフ・ブロードウェーの作品を、大胆に潤色した宝塚版。その花組選抜メンバーによる公演の主演で有終の美を飾り、千秋楽の23日が“卒業の日”だ。
「ホントは前の花組公演(『マラケシュ・紅の墓標』『エンター・ザ・レビュー』)で最後と思っていた。じつは退団を申し出たのは、『ファントム』(宙組公演)が終わったあとの去年の夏。専科はどの組の公演に出るかわからないので、次の宝塚大劇場公演を最後にしようと決めたんです。それがもうひとつ、日生で主演をさせていただけるんですから、ちょっと変わった形ですが、ありがたいしラッキーですね」と、とびっきりの笑顔がはじけた。
「アーネスト−」は7月に大阪・梅田芸術劇場メインホールで、瀬奈じゅん主演の月組選抜メンバーが先に上演した。観劇した感想は「セットも、登場人物みんなの生き方も、作品全体がすごくかわいかった」という。そして、「とてもほっこりできるハッピー・ミュージカル。言葉のギャグで楽しませるのではなく、シチュエーションがおもしろいコメディーです。月組さんのいいところを見習い、花組のみんなと作りあげていきたい。関西人の多いメンバーなので、同じ作品でも全く違う雰囲気になると思う。2度おいしい感じで見ていただけたらいいかな」と抱負を述べた。
平成2年の入団以来、宝塚歌劇が上演した海外ミュージカル作品には、「ハウ・ツー・サクシード」以外はほとんど出演している。「それも宝塚にいるからこそで、ホントにラッキーですよ。このところ『エリザベート』『ファントム』など悲劇系のミュージカルが多かったので、最後が楽しい作品になったのもうれしい。もともと私の持ち味は明るいほうですからね」
(つづく)
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