「維新回天・竜馬伝!」「ザ・クラシック」制作発表
演出家ら会見内容
7月14日(金) ENAK
宝塚歌劇団は14日午後、東京都内のホテルで宙組「幕末青春グラフィティー『維新回天・竜馬伝!』−硬派・坂本竜馬III」(作・演出 石田昌也)「グランド・レヴュー『ザ・クラシック』−I LOVE CHOPIN」(作・演出 草野旦)制作発表を行った。演出家らの主な発言は以下のとおり。
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記者会見した関係者ら。左から演出家の石田昌也、同草野旦、小林公一理事長、古賀哲夫NTT東日本副社長、軸屋真司NTT西日本取締役マーケティング部長。NTT東西が協賛している |
小林公一・宝塚歌劇団理事長 宙組主演コンビのお披露目になります。宙組と両演出家の先生が全力で作り上げますので、多くのお客様によろこんでいただけることを期待しています。
石田昌也 「竜馬伝」はこれで3回目になります。単に宙組で竜馬をやるという以上に、メンバー交代があって新しく誕生する組と日本の夜明けとを部分が重なるという意味を込めました。
これまでのバウ公演などは30人規模でしたが今回は90人から100人もの出演者がいるので、迫力あるものになるでしょう。とくに前半は汗臭い内容になるかもしれませんが貴城の白馬にまたがった王子様というイメージを損なわない程度の汗臭さにします。タカラヅカファン、竜馬ファン、新選組ファン、女性も男性も楽しめる作品にしたい。
わびさびよりドカーンというか、日本酒をちびちび飲むんじゃなくて汗をかいた後のビールのような作品にしたい。
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ショーの全体を支配するのは、この天井画のイメージ |
草野旦 クラシックというタイトルは、私は榛名由梨がいたころに「クラシカルメニュー」というショーをやってクラシック音楽を素材にしました。
ただクラシックというと漠然として幅広いので焦点が定まらないという思いがあるので、今回はショパンを中心にしました。ショパンはロマン派です。ロマン派は甘い、幻想的。現実を見ずに永遠の世界を夢見る。その意味でタカラヅカと符合するという思いがあります。永遠の夢が表現できれば。
また、見た目のクラシカルさも求めます。装置や衣装。ビジュアル面でのクラシックというものもやりたいことのひとつ。新生宙組がどうなるのかを楽しみに取り組みたい。
−−貴城で竜馬というのは
石田 新生宙組には何かが誕生するというイメージがあります。それからことしの宝塚大劇場の演目はこれ以外に日本物がないんですね。そういう意味もありますが、ともかく羽ばたくイメージ。スタートだという思いを込めた作品です。
−−真矢みきがやった花組版のリメークと考えていいのか
石田 基本的には構成もせりふも、ほぼゼロから書き直すつもりです。ただ音楽については寺田瀧雄先生のものをそのまま使わせていただきます。
−−ショパンを中心にする理由は?
草野 ピアノ曲が多いので、歌劇用にアレンジとしてはあまり手あかがついていないし、どの曲も美しいからです。
−−ショーの具体的なビジュアルのイメージはあるか?
草野 「ナポレオンの戴冠式」という有名な絵画がありますが、その構図から始めたい。そして舞台全体を教会の天井画が支配していると思ってください。
−−新トップコンビの魅力は?
石田 貴城と紫城がコンビで何かをしているのを見たことがある人はまだいませんが、現代的なコンビだと想像するので、「竜馬伝」は時代劇だけどやっていることは現代っ子というふうになにる。いまどきのカップのように。
貴城は優しさの中に強さがある。紫城は男役からの転身。おてんばのおりょうはぴったりで、だから現時点では体育会系のノリのある元気いっぱいの舞台になると思うし、それがふたりの魅力でもある。
草野 実は「ザ・クラシック」は、新生宙組がやることを想定しないで作ったのですが、結果的には貴城と紫城にハマっているという印象を持っています。貴城の美しさ。紫城のオーソドックスさには割とクラシックな衣装が似合うと思う。貴城がやると思わないで作ったのですが結果的には喜んでいます。
■会見記事
■出演者会見内容
■スタッフ会見内容