「維新回天・竜馬伝!」「ザ・クラシック」制作発表
新生・新鮮 宙組で日本の夜明け
7月14日(金) ENAK
宝塚歌劇団は14日午後、東京都内のホテルで宙組「幕末青春グラフィティー『維新回天・竜馬伝!』−硬派・坂本竜馬III」(作・演出 石田昌也)「グランド・レヴュー『ザ・クラシック』−I LOVE CHOPIN」(作・演出 草野旦)制作発表を行った。同組の新トップスター、貴城けいと相手役紫城るいのトップコンビの大劇場お披露目公演になる。
会見にはトップコンビのほか宙組の大和悠河、蘭寿とむ、石田、草野の両演出家が出席した。
「維新回天・竜馬伝!」は花組が真矢みき主演で宝塚バウホール(1989年)、シアター・ドラマシティ(96年)で上演した「硬派・坂本竜馬!」を大劇場用に大幅にリメークするもの。
石田によると「日本の夜明けを舞台にした作品と新生宙組の誕生という部分を重ね合わせた。90−100人で演じるのでバウホールなどとは違う迫力あるものにしたい。白馬に乗った王子様という印象の強い貴城のイメージを損なわない程度に汗臭い竜馬になるでしょう」と説明した。
貴城は「竜馬の故郷である高知の砂浜に立ち、竜馬もこの風を受けて『日本を洗濯したいぜよ』と思ったのかなあなんて考えました。役のイメージがちょっとわいてきたところです」と話した。実は01年の雪組「猛き黄金の国」で、絵麻緒ゆうの代役で3日間だけ坂本竜馬を演じたことがあるが、「そのときはショーの振り付けも覚えなくてはならずただ必死なだけでした」。
一方、「ザ・クラシック」は、草野が榛名由梨時代の月組「クラシカルメニュー」(1980年)以来、クラシックをテーマにしたショー。「ただクラシックというと範囲が広すぎるので今回はショパンを軸に据えた。ロマン派のショパンの甘く幻想的な曲調はタカラヅカのイメージに合うのでは。同時にビジュアルメンでもクラシカルなものを見せたいと思っている。永遠の夢を表現できたら」と説明した。
紫城は「ショパンの曲はいずれも美しい旋律ですから、毎日聴けるのを今から楽しみにしています」と語った。
この日は「維新回天・竜馬伝!」から「風雲に生きる」を、「ザ・クラシック」から「I LOVE CHOPIN」を貴城らがうたった。
公演は11月3日から宝塚大劇場で(12月12日まで)。1月2日から東京宝塚劇場で(2月12日まで)の予定。前売り券の発売は宝塚大劇場公演が9月30日。東京宝塚劇場公演は11月26日を予定。
なお宙組は同公演の前にミュージカル「コパカバーナ」博多座公演(8月1日〜23日)を控えている。貴城の初主演舞台になる。星組が今年6月に大阪の梅田芸術劇場メインホールで上演したものの再演。同作品について貴城は「すごく楽しいミュージカルなので、ごらんになった方はハッピーになれると思います。紫城、大和は博多公演の経験があるというのでおいしいものが食べられるお店に連れて行ってもらおうと思っています」と、笑顔を見せた。
貴城は5月に雪組から組替えになった。蘭寿も花組から4月に宙組へ。また紫城も昨年5月に月組からの異動組。紫城とのコンビについて問われた貴城は「ほとんど一緒に芝居をしたことがないので毎日がともかく新鮮。彼女の髪型が変わるだけでも新鮮」とフレッシュさを強調した。
和央ようか、花總まりのコンビが6年トップを務め堂々たる風格だった宙組の印象は一転、新鮮という言葉が飛び交っていた。全員がこれから色を塗られるキャンバスのように白い服装だったのも印象的だった。
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