タカラジェンヌ 夢の軌跡 雪組 水 夏希(2)
役と自分が近かったバウ初主演
2月10日(金) 大阪夕刊 by 平松澄子
「ロミオとジュリエット’99」のロミオ役
千葉市出身。「高校のミュージカル部に入ったことで、私の人生は180度変わりましたね。その部の仲間が宝塚ファンで、誘われて見た舞台がきっかけになって、音楽学校を受験したんですから。体を動かすことは好きだったけれど、球技は全くダメで運動部系ではないし、ダンスも何もやっていなかったんです」
努力が天性を目覚めさせたのだろう。成績上位で卒業し、1993(平成5)年に初舞台。翌年、月組に配属となり、95年にはロンドン・ミュージカル「ME AND MY GIRL」新人公演(第1部)で、主役のビルに抜擢(ばってき)される。
「びっくりしました。それまではセリフもひと言ぐらいしかなかった。プロデューサーに『突然、こういうことをされても困るんです』と言ったんです。本役のトップさん(天海祐希)にもいっぱいダメ出しされて、もう半泣き。本役さんはこんなに大変なことを毎日やっているんだと、思い知らされました」
96年にブロードウェー・ミュージカル「CAN CAN」新公で単独初主演したあと、97年10月に花組に組替え。99年には「夜明けの序曲」と「タンゴ・アルゼンチーノ」の新公でも主演をつとめ、及第点の好演を見せた。「『夜明け−』は日本物のうえに毛振りの日舞もあって、大変だったんですけど、研7で新公の長にもなっていたし、けっこうわがもの顔で調子に乗っていましたね」
宝塚バウホール公演「ロミオとジュリエット99」で初主演を果たしたのも、同じ年の6−7月。古典の悲劇を斬新(ざんしん)な演出で見せる作品で、水の現代的な持ち味を生かしたロミオ像は、みずみずしく繊細で大好評だった。
「大劇場公演より出演者も少ないし、主役ってずっと出てるんだって思いました。映画やビデオでほかのロミオを見て自分なりに勉強したので、高評価はうれしかったです。ロミオという役はちょうどその時期の自分に合っていたんでしょう。役と自分が舞台上ですごく近く感じられました」
つづく
(1)入団のきっかけも“ベルばら”
(2)役と自分が近かったバウ初主演
(3)キャリア重ね、上級生の自覚も
(4)自分らしさを出すことが大事
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