花組 春野寿美礼:タカラジェンヌ夢の軌跡(1)
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軍服姿で革命と愛に燃える
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10月28日(金) 大阪夕刊 by 平松澄子 |
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「落陽のパレルモ」より |
春の野に咲くすみれ。まさしく宝塚を象徴するような芸名で、もっとも似合う花組のトップスターに就任して3年余。宝塚大劇場で主演6公演目となる「落陽のパレルモ」「ASIAN WINDS!」が、11月4日に開幕する(12月13日まで)。
「落陽−」は19世紀半ばの激動のイタリア・シチリアを舞台に描く、愛とロマンのコスチュームプレー。春野は平民出身の革命軍闘士ヴィットリオ役で、大貴族の令嬢アンリエッタ(ふづき美世)と身分違いの恋に落ちる。気品ある容姿で正統派男役といわれる春野が、初めて凛々しい軍服姿を披露するのも注目だ。
「オープニングは赤の軍服で、ほかにも黒など何色かあります。着てみたかったのでうれしいですね。ヴィットリオは貴族と平民が平等に愛し合える世の中に変えていこうと闘う青年。そのへんを情熱を持って演じたい」という。
「ASIAN−」はロマンチックレビューの16作目で、日本、中国、韓国などアジアを取り上げる作品。「岡田(敬二)先生(作・演出)自身がロマンチスト。オリエンタルムードにあふれるどんな場面でも、ロマンチックな部分を表現できたらいいなと思っています」
また今回の公演は、2年間相手役をつとめた娘役トップ、ふづきの退団公演でもある。「何作かコンビを組んできたので、彼女とは気心が知れた安心感がある。最後の舞台で彼女らしくいられるよう、しっかり支えてあげたい」と送り出す気持ちを話した。
初めて見た宝塚作品「ME AND MY GIRL」で、「すごい世界があるんだ」と知り、「夢を与えてもらうんじゃなく、夢を作る側に行く」と決意して入団。その夢を最高峰で叶えた今、改めて心がけていることがある。「実際にその立場になってみると、作品を作ることに専念して、ついお客さまの気持ちを忘れがちになる。だから作品が出来上がった時点で、もう一度客観的に見直して、作っていきたいなと思っているんです」(つづく)
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