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SUMiRE MEMO
4月8日の大阪夕刊
by 平松澄子

(1)趣味の旅行「自分へのごほうび」
(2)ラヴィック役で芸術祭賞優秀賞
(3)バトラー役3回、男役の極地を表現
(4)人生と同じように舞台を大切に
連載 産経新聞における主な塚関連連載記事は次のとおりです。

・大阪本社が発行する毎週金曜日夕刊の「タカラジェンヌ 夢の軌跡」

・大阪本社が発行する毎月第2火曜日の「宝塚ファンタジア 夢の小部屋」

番組表 東京版朝刊TVメディア面のBS・CS欄にはCSチャンネル「TAKARAZUKA SKY STAGE」の番組表と解説を毎日掲載しています。

僚誌 月刊「TVnavi」に「Stars of TAKARAZUKA」を連載中。
ENAK編集部
編集局文化部
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専科 轟悠(2):タカラジェンヌ 夢の軌跡
ラヴィック役で芸術祭賞優秀賞
「凱旋門」のラヴィック役
「凱旋門」のラヴィック役
熊本県人吉市出身。昭和60年「愛あれば命は永遠に」で初舞台を踏み、月組に配属。同期生はのちにトップスターとなる真琴つばさ(月組)、愛華みれ(花組)、稔幸(星組)らそうそうたる顔ぶれがそろっていた。

「まずは同期と同じラインに立たなきゃと思い、上級生と一緒になる舞台では、まねでもいいからついていきたいって、必死でしたね。剣幸さんがトップだった研1のとき、一言のせりふをいただいたのが、お芝居に興味を持ったきっかけになりました」

63年雪組に組替え。翌年「ベルサイユのばら〜アンドレとオスカル」の新人公演では初主役のアンドレ役に抜擢(ばってき)され、注目を集めた。

「組替えでは、何で私が…って思ったし、もうやめようかなって気持ちにもなりました。でも、それがよかったと今では思えますね。杜(けあき)さん、一路(真輝)さん、高嶺(ふぶき)さんと続いたトップさんには、いろいろ教えられました。組替えをプラスとするかマイナスとなすかは結局、本人次第になると思います」

平成4年宝塚バウホール「恋人たちの神話」で単独初主演。バウでは8年「アナジ」の豪快なタイトルロールも忘れがたい。「風と共に去りぬ」「JFK」「エリザベート」のルキーニ役などで強烈な存在感を発揮したあと、9年「真夜中のゴースト」で雪組トップに就任した。

ターニングポイントになった役は? の質問には「うーん」としばらく考えて、「一つあげると芋づる式に全部並べることになっちゃう。ごらんになった方は色濃い役の印象が残るだろうなとは思いますが、私の中ではそうでない役とか、うまくできなかった役のほうを思い出します。自分にクソッと思える気持ちがあったからこそ、やるべきことが見つかって、次につながった」と答えた。

そして、好きな役の一つとしてあげたのが12年「凱旋(がいせん)門」のラヴィック。第2次大戦前夜のパリを舞台に、ナチスからのがれて亡命した外科医ラヴィックと、女優の卵ジョアン(月影瞳)の運命的な恋を描いた名作。轟は抑えた演技で哀愁をにじませる男性像を好演し、芸術祭賞「演劇部門優秀賞」を受賞した。

「改めて舞台っておもしろいと感じた作品でした。宝塚ではこれ以上はやれないと思ったぐらい、地味で淡々とした演技に挑戦したので、相当悩んだし、(演出の)先生にも相談に行きました。だから思いがけず賞をいただいて、本当にうれしかったですね」(つづく)


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