ENAK Interview 2004
VOL.11 パーミー (2) |
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──曲は、プロデューサーが作っているそうですね?
■パーミー:彼はとても上手に曲を作ります。女性歌手をプロデュースするのは初めてだったんですよ。ほんとうはハードロックが好きで、男性歌手の作品を作りたがっていたんです。私も感情的になるほうなのですが、彼もきついことを言うほうで、泣いたこともありました。それでも彼のおかげで成功できたのですから、感謝の気持ちでいっぱいです。
──泣き虫?
■パーミー:
いえ、そうでもないです。プロデューサーにいちど会っていただければ、納得してもらえると思うのですが…。とっても怖い外見の人なんです! ただ、私が泣くと「いいよ、わかったよ」と折れてくれるんですけどね。だけど、翌日になるとまた厳しいことを言い出す。いずれにしろ、彼がいなければ今の私はなかったことは確かです。
──タイで大ヒットした「大声で歌いたい」という歌は、印象的なリフをもった歌で、すぐにも覚えられそうですね
■パーミー:
歌を作るとき、まず旋律だけのデモテープを渡されます。それから歌詞ができる。その段階でミーティングを開いて、私に合わない単語などを差し替えていくんです。こうしてできあがったら、その歌はそのままにして、他の歌にとりかかり、その後、もう再検討するんですよ。「大声で歌いたい」についていえば、要するにハッピーな歌です。ハッピーになれば、物事はなにもかも美しく見えます。そうそう、サビの「大声で歌いたい」という歌詞は、検討の段階でスタッフから「パーミーは、ハッピーになるとどうなるの?」と質問され、「大声で歌いたくなる」と答えら、そうなったんです。
──アルバムですが、タイでは、2作出しているんですよね?
■パーミー:
デビュー作は、聴き手に何かを伝えたいというより、ともかく自分の歌に集中し、どちらかといえば自分のために歌いました。2作目は、デビュー作を出してから、聴き手の方からいただいたたくさんの手紙を読んで、みんながどう聴いてくれているのか、が分かってきたうえで作れました。「大空へジャンプ」という歌がありますが、あれは聴く人に希望を与えたかった。たとえ失敗してもチャンスはまだあるんだ。そういうふうに聴いてほしかった。歌によって伝えたいメッセージは変わるわけですが、いずれにしても聴く人が自分の生活のうえで励ましになればいいな、と思っています。私がやることは、歌うこと。そして自分を表現すること。聴いてくださった方が、勇気づけられたり、希望をもってくれたら、うれしいです。
──うたうことが楽しくて仕方がないという感じですね
■パーミー:
楽しいです。仕事はこうしたインタビューも含めていい経験になりますし。
──ところで、最後にうかがいますが、パーミーって芸名なんですよね。意味は?
■パーミー:
この芸名は、母方の祖母がつけてくれたんです。昔、タイに「パーミー」っていうブランドの石けんがあって、それが、とてもいい香りがしたから、ぜひ、この名前にしなさいって!
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後記 彼女のライブ映像を見ると、舞台のうえでは大変な存在感を放っています。ところが、ご本人は身長158cmとやや小柄なのでした。そこで、「舞台では、ほんとうに大きく見えますね」と、これはもちろん、彼女のパフォーマンスを絶賛したつもりでいったのですが、意思がうまく伝わらなかったようで、「そう、私は背はそれほど高くないの。それに比べると、あなたは…横に大きいわ!」と“反撃”されてしまいました。そのときのいたずらっぽい笑顔が印象に残っています。ともかく、きまじめな印象を受けました。「ライブ映像を見たのだが…」と、話を切りだしたときも、質問にきちんと答えるため「どの映像かしら?」と、スタッフに確認していました。 |
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