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デビュー曲「ake−kaze」は、単身上京して録音したということですね。心細くなかったですか? 録音のようす、曲に対する思い入れなど教えてください。
ずっと泣いてました。辛かったですもの。ひとりだと眠れないですし。母に会いたくて、会いたくて。「ake−kaze」は歌ってみたら「おおっ」と思いました。「なんか、新しくて好きだな」って。自分の声にピタッとはまったんです。そんな気持ちは初めてでした。これまでは、すでにほかの方がうたった歌をうたっていたわけですし。「これが明日香や!」と。レコーディングのときは緊張しました。とりあえず、(録音スタジオで)周りにおる人に明日香の歌を聴かせなあかん。今おる人にいいものを聴かせたい一新で、録音しているんだという意識は、まったくなかった。
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CD発売前、レコード会社が関係者向けに行った新人紹介イベントの場で流れた映像を見て、聴いて、アジアのスタッフがほれこみ、台湾などでも同時デビューが決まったんですよね。CD発売前の03年1月8日に上海で記者会見までしています。
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あれ(会見)、デビュー前でしたし、震えが止まらなかったです。そもそも取材を受けること自体が初めてでしたし。ついこないだの出来事のような気もするし、ああ、けっこう時間がたっているなあとも。アジアの人たちが明日香の歌を聴きたいといってくださるのは、うれしいです。すごくうれしい。もっとがんばらないと。
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では、新曲「凛の国」について。作詞をした鈴木健士氏によると、これはあなた自身が主題になっているそうですね。林明日香を龍に見立て、アジアにも飛んでいく。そういう意味から作り始めたと。そもそもあなたの歌う姿が凛としてることから、思い浮かんだそうです。それと「凛として」は、今の日本に求められているものだろうと。
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これは、働いている人も含めて、「もっとがんばろう」というメッセージが込められていたり、聴く人が勇気づけられる曲やと思います。歌うのは、難しかったですね。とても壮大な歌なので、がんばらなあかんし、体力必要やし。レコーディングで歌い終わったら汗だくですし、でも、歌い終わった後、すごく達成感があるんですよ。歌詞もすごくいいなあと思う。難しい歌詞ですが、意味を知るために、作詞家の先生に、詳しく説明してもらって。この歌詞の意味をみんなに分かってほしい。言葉のひとつひとつが、いいなあ。これも伝えたい、あれも伝えたいと思う。どうしても伝えたいという気持ちで歌ったら、ちょっとでも感じてくれるのかな。
好きなフレーズなんかありますか?
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いくつもあるんですけど、歌詞の中に「亜州架」という造語が出てきます。亜州架っていうのは、「アジアの架け橋」−−という造語なんですけど、明日香のこの1年を振りかえったときにあてはまる内容でもあるんですよ。つまり、私は架け橋になって、感動とかを伝えていきたい。あるいは、ライブで風邪ひいたりしてくじけそうになったとき、「もう、あかん」と思ったりするんです。空に雲がかかったみたいに暗くなるんですけど、雲間に光が一瞬でも指したら、それを手がかりに空へとのぼっていきたい。のぼっていってほしい。そんな内容なんです。歌うのは難しいですけど、楽しかったですね。難しいのは音程をとることじゃなくて、気持ちの部分です。心のままに、心から出てくるものをすべて出さないとならない。そのためには、体全体を使い、すべての力を使わないと出てこない。
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林明日香@LONG
INTERVIEW ● ● ● |
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