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月組 瀬奈じゅん(3) タカラジェンヌ 夢の軌跡
緊張の連続、ヒロイン大抜擢
5月19日(金) 大阪夕刊 by 平松澄子
瀬奈じゅん2002年は想定外の出来事から始まった。轟悠ら専科が中心になった東京・日生劇場公演「風と共に去りぬ」で、ヒロインのスカーレットに大抜擢されたのだ。「それまではショーでもちゃんとした女役はやっていなかった。記者会見の記憶も飛んでいるぐらい緊張したけれど、演じることは楽しかった。私、花組以外の舞台に出たことがなくて、専科さんや同期の檀(れい)らとの芝居がすごく新鮮だった」と振り返る。

福岡・博多座公演「あかねさす紫の花」から花組2番手スターとなり、大海人皇子を情感豊かに好演。この役は月組トップになったあとの名古屋・中日劇場公演(06年2月)でも演じており、「やりやすいし大好きな役」という。次いで、「エリザベート」で狂言回し的なルキーニ役に挑戦する。「苦しい役でした。ほかの登場人物とかかわっていない役なので、ホントに難しかった」

03年はバウホールの「2都物語」で2度目の主演をつとめ、04年は宝塚歌劇創立90周年企画で、月組の「飛鳥夕映え」に特別出演。同年11月には初コンサート「SENA!」を東名阪で上演して、溌剌とした個性を発揮した。「全く違うことにいろいろチャレンジさせていただいて、私、恵まれているなと思いました」。そして12月18日付で月組に組替えになる。

05年は「エリザベート」のタイトルロールで、再びヒロインの大役に挑んだ。

「ルキーニどころじゃない超難役。初日の緊張とプレッシャーは忘れられません。彩輝さん(直=当時の月組トップ)の退団公演だったし、私が失敗したら申し訳ないって気持ちもあったんですよ」

じつは前のコンサートでノドを痛めたそうで、セリフを歌で綴る作品だけに、女役の高い声が出るかどうかの不安もあったという。

「3週間ほどノドを治しながら、ボイストレーニングにかよったんです。結果的にはそのノドに負担がかからないおけい古がよかった。女役の高いキーでも声が裏返らずに、公演の最後まで全くノドを痛めることなく歌えたんですよ」と、懸命に説明してくれた。

公演の詳細は公式サイトをごらんください
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