昭和49年にデビューして30周年を迎えた歌手、大橋純子が記念アルバム「trinta」(パップ/VPCC-81478/税込¥2,500)を出し、10日に東京・恵比寿ガーデンホールで「30th Anniversary Concert〜trinta〜」を行う。30年とひとくちにいっても、その道のりは長く険しいものだったに違いない。だが、「まだ通過点」と、本人は淡々とこの区切りを見つめる。ベテランならではの余裕のせりふ、というわけでは、ない。「山あり、谷、谷、谷ばかりだった」と振り返るように、険しくとも着実に歩んできたからこそいえる、着実な言葉なのだろう。淡々と40年目に向けて踏み出そうとする大橋に、ENAKは、彼女がお気に入りという都内の喫茶店で会って話を聞いた。
text & photo by Takeshi Ishii/石井健
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