収録曲
1
.Spicks and Specks
2
.China Dress
3
.Days Like This
4
.さよならを教えて
5
.少女模様
6
.Forever Eighteen
7
.これからもう会えなくなるかな
8
.Butterfly
9
.ずっとそばにいるよ
10
.Love youヤtill Tomorrow
11
.上海ムーン
12
.Birthday Card
13
.Bring Back The Sun
12
.大きな河と小さな恋 NewVer. ?
ウーロン茶のテレビCMで、心安らぐ歌声を聴かせていた歌手が、初めてのアルバムCDを発表した。amin。中国・上海出身で13歳のときに中国でデビューし、アイドル歌手として活動。19歳のとき、自分の力を試したいと日本に。アルバム「おなじ空の下」(東芝EMI/TOCT−25425/¥3,000)には、CMで注目された歌声、あるいはそれを裏切る音楽と、彼女の多彩な魅力が詰まっている。「夢を信じる」と語るaminに話を聞いた。
text & photo by Takeshi Ishii/石井健
──
15年にウーロン茶のテレビCMで「大きな河と小さな恋」という歌を歌い、今年も同じCMでビー・ジーズのカバー「Spicks and Specks」を歌っていますね。ただ、CMとのかかわりは、歌うことより歌詞を書くことから始まったんですって?
■amin:
13年にウーロン茶のCMで米国の歌手、マドンナの「ライク・ア・バージン」を中国語で歌っているものを使うことになり、その歌詞を書くことになったのがきっかけでした。翌14年、そして去年の「大きな河と小さな恋」ときも歌詞を担当。ただ、「大きな河と小さな恋」とき、仮歌(歌の概要を歌手に聴かせるための歌)を録音したら、「そのまま(aminの歌で)いこう」ということになったんです。
──
それ以前に、映画でも歌ったことがあるわけですが、広く私たちの耳に歌声が届いたのは「大きな河と小さな恋」が最初だったといっていいわけですね?
■amin:
そうですね。ここまで反響をいただけるとは思いませんでした。もともあのCMは、故郷・中国のイメージに満ちたものでしたから、テレビを見ながらいつか自分も歌えたらいいなと思っていました。だから、実現してシンデレラみたいな気分ですね。
aminは、上海の音楽一家に、二女として生まれた。父親は、中国で著名な作曲家。幼いころから中国琵琶などの音楽の英才教育を父から受ける。13歳の時に中国全国の弾き語りコンテストで優勝。その後数々のコンテストで入賞を果たす。中国で3枚のアルバムを発表後、19歳の時「もっと自分の目で外の世界をみたい、もっと自分の力を試したい、もっと自由に音楽をやりたい。」と日本へ。映画「香港大夜總會(香港大夜総会 タッチ&マギー)」に関わった爆風スランプ、元オルケスタ・デ・ラルス、バブルガムブラザーズのメンバーらで結成された夜総会BANDにボーカリストとして参加し、日本、北京・上海でもライブを行う。2000年ごろから、日本と中国の両方を拠点とし、01、02年は中国での活動も本格再開。同時に、日本ではウーロン茶のCMの歌詞担当者に。15年にはウーロン茶のCMソングを集めたアルバム「Chai」が発売。「大きな河と小さな恋」も収録。同年、初のミニアルバム「百合の花」を発売。
──
この「おなじ空の下」が、初めてのフルサイズのアルバムになるんですね
■amin:
「百合の花」は、いってみれば「Chai」の延長線上にある作品で、CMで親しんでいただいた私の声を、さらにお聴かせすることに主眼を置いた作品でした。名刺代わりといった感じ。だけど、今回は私の個性を前面に出すことを狙って作りました。かなり思いを込めた作品です。
──
僕もCMのイメージの影響で、生ギターの弾き語り主体の内容を想像していましたが、多彩な音作りでびくりしました
■amin:
今までの経験−−13歳で中国でデビューして、日本にきて10年。その間にバンドもやったり−−そういう経験に基づいた音楽が出ているんだろうなあ。それから、もっといろんな表情。静かなときだったり、あるいは動いている自分。朝の自分と夜の自分。でも、確かにけっこう、びっくりされますね、周りの人からは。
──
癒されよう、なんて考えながら聴き始めたら、結構、怖い女性の部分も出ていたり…
■amin:
どの歌ですか!? 7曲目「これからもう会えなくなるかな」ですか? 歌詞がストレートすぎるから? ストレートなんですよ、私は。きれいな言葉は、あまり好きじゃないんです。飾っていない、素朴な言葉が好き。だから、ふだんしゃべっているときに使うような言葉の歌詞が多いですね。
──
aminの中国語は、上海の言葉ですよね。あなたの中国語による歌の特徴は非常に、柔らかい音である点ですけど、そもそも上海語の発音がやわらかいのですか?
■amin:
確かに「aminの中国語はフランス語に聞こえるね」という人が非常に多いですね。だから、中国語とフランス語とが似ているのかな、と思ったりもしたのですが、「ほかの中国の歌を聴くと、必ずしもそうとはいえない」ともいわれ、もしかしたら私の発音の仕方、歌い方が、そう感じさせるのかもしれません。上海語の発音自体がやわらかいものである、というわけではないんですね。
──
amin独特の歌い方によると?
■amin:
そうなのかなと思い始めています。昔から、私の歌い方のスタイルは聴く人を圧倒するようなものではないのは確かです。それが自分らしさだと心がけてもいます。しゃべっているような感じの歌い方ですね。
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