「ベルサイユのばら 特集本」発売記念
雪組 壮一帆がトークショー
5月22日(月) ENAK編集部
「
ベルサイユのばら 特集本 I」「同 II」(いずれも阪急コミュニケーションズ)の発売を記念したトークショーが22日、東京・新宿の劇場で開かれ、「
ベルサイユのばら」東京公演千秋楽を前日に迎えたばかりの雪組の壮一帆が200人の招待客を前に約1時間、「ベルばら」について語った。
「マイペースですから、実は楽屋ではあまりおしゃべりの輪に加わらないんです」という壮だが、司会のアナウンサー、中井美穂を相手に身ぶり手ぶりも加えてポンポンと快調なトークを披露した。
トークショーは大阪でも28日に星組の柚希礼音を迎えて開催予定。「宝塚歌劇」「宝塚グラフ」など阪急コミュニケーションズが発売する雑誌で参加者を募集。東西合わせて2200通の応募があった。
トークの内容をいくつかピックアップすると…。
■「ベルばら」特集本
すごくいいですね。歴代オスカルなどとても勉強になりました。宝塚のベルばらの歴史が、この2冊ですべて分かります。
■「ベルばら」との出合い
実は入団後の12年に初めて舞台を観ました。これが「ベルばら」かあ、と思いました。それ以前に原作の漫画は読んでいました。いかにも少女漫画らしい絵にびっくりしましたが、読むうちに内容の濃さにはまっていきました。
■雪組版で演じたジェローデルという役について
難しかったですね。たとえば、男役は通常、脚を開いて立ちますが、ジェローデルは常にかかとをつけて立ちます。そうすると重心をどこに預けていいか分からず、お腹から声を出すこともできない。
また、たまにマントを脚ではさんでしまったりもしました。はさまないようどうマントをさばくかが、課題でした。オスカルに別れを告げる場面は、立てひざから立ち上がるのですが、とくにその場面ははさみやすかった。ブーツをはいていることもあり、自分でははさんだかどうかが分からないのですが、(オスカル役の)朝海(ひかる)さんが、あとから「きょうはさまっていたよ」と教えてくださって。お互いの目を見ながらの芝居なのに、どうして気づいたんだろう!
ジェローデルは巻き毛のかつらなんですが、あれは毎朝といていたんですよ。束ごとにとかないといけない。さらに「毛先からとかないとだめですよ」と娘役からよく怒られました。
(役替わりでジェローデルを演じた)貴城(けい)さんのカツラは別の方が作ったので違う形なんですよ。貴城さんとはいろいろとお話をさせていただきました。役作りの違い、役への思いの違いなどを上級生の方と話す機会がもてましたことは、とても勉強になりました。
一方、内面については、貴族らしさを意識しました。つまり、貴族だから感情などをオブラートに包んで表出するだろうと考えました。
■朝海ひかるのオスカルについて
朝海さんの目を見ているとなんてかわいらしいのだろう、と思いました。目がウルウルしているんですよ。「身を引こう」と別れを告げる場面では、オスカルが手をにぎってくれるんですが、あの目を見ていると、実はジェローデルのことが好きなのではないかと思えちゃって、このままふたりでガラスの馬車に乗ってしまえ!(実際にはラストシーンでオスカルはアンドレとガラスの馬車に乗る)という感じでした。
■けいこ
私は花組出身なので、(宝塚大劇場公演では役替わりで出演していた)花組(トップスター)の春野寿美礼さん、同じく花組出身(現在月組トップスター)の瀬奈じゅんさんのけいこは、自分のけいこが終わった後もけいこ場に残って拝見させてもらいました。けいこのときとは本番でガラリと変わるなどそれぞれの役の作り方をかいま見ることができて楽しかったです。
■7月1日からの「ベルサイユのばら」全国ツアーではアンドレを演じるが
(本公演での役替わり2役を含めて)3役にめぐりあえて、役者みょうりにつきます。3回おいしいベルばら!
■全国ツアー版でオスカルを演じる水夏希について
ふふふふふ。すいません、思い出し笑いしちゃいました。実は先日楽屋で、この「特集本」に載っている朝海さんのウルウル目について水さんにお話しして、上級生に対してとても失礼なんですけど、「水さんも、こんな目をしてください!」っていったら、「分かっているよ!」っていって、ウルウル目をされたんです!!もう、その目を見たら「水オスカルについていきます!」っていう気分に。
■きょうは千秋楽翌日だが
通常でしたらのんびりお買い物でもして過ごしてから宝塚に帰りますが、きょうはこのトークショーがあるので午前7時に起床してまず、宝塚に帰るための荷造りなどしました。
■普段着は?
パンツスーツ主体でシンプルなものの中に目立つ1色を加えるのが好きです。白いシャツが多いですね。首が長くなで肩なのであまり胸元が開いていないものを選びます。それと実は肩幅があるんですよ。