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タカラジェンヌ 夢の軌跡 月組 霧矢大夢
(1)芸達者で華のある期待のスター
6月2日(金) 大阪夕刊
ダンス、歌、芝居と三拍子そろった男役の月組2番手スター。舞台のどこにいても目をひく華やかさも兼ね備えている。

現在は、宝塚大劇場で上演中の「暁のローマ」「レ・ビジュー・ブリアン」に出演中(19日まで)。古代ローマを舞台にしたロック・オペラ「暁−」ではアントニウスを演じているが、オープニングとラストの緞帳(どんちょう)前で、北翔海莉(オクタヴィアヌス役)と2人で状況説明をする、漫才風の大阪弁の掛け合いが評判だ。

「あれは演出家(木村信司)の意図で、台本にちゃんとセリフが書かれているんです。私は大阪出身(岸和田市)なので以前、新人公演ではアドリブで大阪弁を使ったことはありましたが、舞台でこれほどきっちり大阪弁を話すのは初めて。難しいですね」

舞台のひょうきんさとは反対にニコリともしないで答えた。

アントニウス役はローマの将軍カエサル(轟悠)の副将。カエサルがブルータス(瀬奈じゅん)に暗殺されたあとの演説で、一瞬にして市民たちの心をとらえるシーンが最大の見どころになっている。

「二面性がある人物なので、やっていておもしろいですね。演説シーンでは、どれだけ説得性をもたせられるかが勝負。それまでの人間の卑屈さ、いやらしさと対比して、後半のその芝居までもっていくエネルギー配分が難しいです」という。

レビューは宝石の持つイメージがテーマで、霧矢の役どころはピンクダイヤ、ルビー、黒い夢に誘う男など。「月組にとっては久々の大人っぽい、オーソドックスなショー。私は抽象的な役をあまりいただいたことがなかったので、いかに夢の住人になれるかが課題です」

専科スター、轟とは初共演だそうで、「存在そのものが神々しいですね。役に入られたら周囲の空気がパッと変わる。大いに勉強させていただいています」との感想。そして、「月組は今年、大劇場がこの一公演のみなので、たくさんの方に見ていただけたらいいと思います」と述べた。

霧矢大夢 かく語りき<これまでのインタビュー>
06年も充実したスタートを!(18年)
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(1)芸達者で華のある期待のスター
(2)新人公演で3度主演、鮮烈な印象
(3)病気で知った人の支え、思いやり
(4)今日一日を無事に楽しく
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