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宝塚歌劇星組「コパカパーナ」舞台評
個性スパーク! 妖しく華やか
6月14日(水) 大阪夕刊 by 平松澄子
タカラジェンヌそれぞれの個性がスパークする。そんな楽しさと元気さに満ちた舞台が星組による「コパカバーナ」(三木章雄演出)。宝塚歌劇が大阪・梅田芸術劇場メインホールで公演する2度目の作品で、バリー・マニロウが同名の大ヒット曲をベースに作り上げた、ショー的な要素が強いミュージカルだ。

現代のソングライター、スティーヴン(湖月わたる)は新しい曲作りに夢中。やがて自らが創り出す1947年のナイトクラブの世界へ没頭してゆく。

そこで、スターになる夢を抱いてニューヨークへやってきたローラ(白羽ゆり)、彼女にひと目惚れした売れない作曲家トニー(湖月2役)を中心に、「コパカバーナ」の支配人(未沙のえる=専科)、同たばこ売り(英真なおき)、ハバナの「トロピカーナ」の経営者でギャングのリコ(安蘭けい)、その愛人で大スターのコンチータ(遠野あすか=専科)らがからんで、てんやわんやの騒動に。

つじつまの合わない展開も、「へぇー」と意外な結末も、空想のなかでは何でもアリ。その間に情熱的でかっこいいダンスが挿入され、舞台上のオーケストラも一役買って、ナイトクラブ全盛期の妖しい華やかさにひたれる。

気さくな素顔がかいま見える湖月、天然ボケ風の白羽、渋く粋がる安蘭、ラテン系美女で新境地を見せる遠野らが、いたるところでクスッと笑わせ、未沙の仰天ズッコケで大爆笑。大真みらんや綺華れいら若手も、独自の工夫で演じており、宝塚の本公演とはまた違った魅力が味わえるのが楽しい。

宝塚に合う海外ミュージカルを選択し、宝塚ならではの演出で見せる試みが、新しいジャンルとして定着してきたようだ。19日まで。

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公演詳細は公式サイトでご確認ください

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