タカラジェンヌ 夢の軌跡 雪組 貴城けい(2)
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バウホール初主演は1人3役
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1月13日(金) 大阪夕刊 by 平松澄子 |
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「クラシックバレエをやっていた姉が受験するというので、どんなところかと当日券を買って、3階席から見たのが『サマルカンドの赤いばら』でした。それから一応、勉強を始めて、中卒で受験したら1回で合格したんです」
高卒で入っていた姉(都々城あい)は1期上。
「ホームシックにはならなかったけれど、通学路に山が見えるのは衝撃でしたね」とは、都会っ子ならではの感想だ。
平成4年に「この恋は雲の涯まで」で初舞台。翌5年に雪組に配属されて以来、雪組一筋で歩んできた。7年の「あかねさす紫の花」新人公演では、出世役といわれる天比古に抜擢され、「1人で銀橋を渡らせていただいたのを鮮明に覚えています。真っ暗な中で落ちないことだけを考えて必死でした」。8年の「エリザベート」新公ではオーディションで皇太子ルドルフ役をつかみ、はかなげな美貌(びぼう)と伸びやかな歌唱力で注目を集めた。
新公初主演は9年の「仮面のロマネスク」のヴァルモン子爵。「女性を誘惑しまくる役。それまで1度もやったことないラブシーンに戸惑いましたね」。そのあと「真夜中のゴースト」「春櫻賦」「浅茅が宿」と、新公の主役を4回連続つとめ、新進男役スターの地位を確実にする。
宝塚バウホールでの初主演は12年の「ささら笹舟」。明智光秀とその影武者、そして旅の雲水という3役に挑戦し、凛々しさと情感あふれる演技が好評だった。「とにかく膨大なセリフの量。台本を読んでも読んでも自分のセリフなんですよ。もう必死で覚えてやるっきゃないって感じでしたね。その直後にベルリン公演に参加したので、この作品は東京公演がなかったんです。今やれば違った感じになるでしょうけれど、もう一度やってみたい作品ですね」
つづく
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大阪本社が発行する毎週金曜日夕刊の「タカラジェンヌ 夢の奇跡」。毎月ひとりのタカラジェンヌを取り上げ、平松澄子記者がじっくりと話を聞きます。
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