牢獄。今や王妃ではなく女囚となったアントワネット(白羽ゆり)は静かに死を待っていた。宮殿にいたときとは変わっている。アントワネットはすべてを理解していた。そして、フランス王妃として立派に死ぬことこそつとめであると考えていた。ロザリー(陽月華)がもってきた食事にもひとくちしか手をつけない。「これから死ぬ私がなぜ生きるための食事をしなくてはならないのでしょう」
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