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月組トップスター、彩輝直さよなら
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退団会見 全文
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22日夕、東京宝塚劇場で行われた月組トップスター、彩輝直の退団記者会見の一問一答は以下のとおり。
■彩輝 直 今、とてもすがすがしい気持ちです。安心感と同時にどこかきょう1日“夢の中の現実”にいるような、そんな感じがしていました。
──とてもさわやかで、まったく涙もなかったですね
■彩輝 そんなことないんです。何度かは、声が震えてしまうのではないかと思うこともありました。ともかく無事に舞台を務めることが、今まで応援してくださった皆様に対して私が精いっぱいできることなのだと思って、がんばりました。
──「エリザベート」という大作が同時に退団作品になりました
■彩輝 「エリザベート」という作品には大変な思い入れもありますし、(ほかの4組がすでに演じて、最後の)5組目であるということで大きな課題でもあったのですが、毎日懸命に務めてきました。退団ということで感傷的にもなりましたが、大作であることでかえって舞台に集中して過ごすことができました。
──退団後は女優になりますが
■彩輝 あしたから急に男役が抜けることはなかなか難しいとき思います。本来女性とはいえ、男役がしみついていますから、ひとつずつ勉強していくつもりです。今はどのような女優になるのか分かっていないですが、これからは周りに男性がいるわけですし、環境は変わります。緊張しますが、楽しみです。役に食らいついていこうと思います。
──月組に贈る言葉は?
■彩輝 残す言葉など特にありませんが、私は(入団して最初に配属された)月組に(星組、専科をへて)戻りまして充実した時間を過ごせました。大切な仲間たちが支えてくれたからです。今は感謝の気持ちでいっぱいです。今後は月組の舞台を(観客として)見にくるのを楽しみにしています。月組のみんなには、伸び伸びと、このまま充実した時を過ごしてくれたらいいなと思っています。私も月組の“家族の一員”として、これからを見守りたいです。
──次期トップスター、瀬奈じゅんに贈る言葉は?
■彩輝 彼女はとてもしっかりしています。(瀬奈は)私が(16年に)主演男役になって、月組公演に特別出演し、そのまま配属されたわけですから、一緒に月組を作ってきたという感じがしています。これからも組のみんなと力を合わせて充実した時をすごしてくれればいいなと思っています。
──妹さん(月組男役、彩那音)には?
■彩輝 え!? そうですね。まだいろいろ大変なことはあるかと思いますが、しっかりと自分をみつめて、なにごとからも逃げずに、さまざまな課題を乗り切り、山を乗り越えてもらいたいですね。
──サヨナラショーのラストナンバー「愛しているからさよならを」は、ディナーショーか何かで歌ったのですか?
■彩輝 これは(演出家の)小池(修一郎)先生が選んでくださいました。愛しているうちにここを去るという歌の内容が、卒業の気持ちに合うだろうと。大劇場で歌ったときは、仲間と離れる寂しさで感傷的になりました。きょうもそういう気持ちがなかったわけではないのですが、それよりも心からの感謝の気持ちを込めて、笑顔で歌えたんじゃないかと思っています。
──同期として花を渡しにきた元雪組娘役トップ、月影瞳がなにか耳打ちしてふたりで笑っていましたが
■彩輝 大劇場のときは樹里(咲穂)が同じことをして、あとから「何を話していたのか」と質問されましたが、同期同士でしか分からないことですから、内容については控えさせていただきます。
──大劇場での千秋楽後、寿退団なのではという情報も一部で出たようですが
■彩輝 大劇場での千秋楽(3月21日)から2カ月しかたっていませんので、(状況に)変化はありません。女優として精進したいと思っています。いろいろな経験をして一歩ずつ自分らしく歩んでいけたらと思っています。
──男役・彩輝直を振り返ると
■彩輝 自分ではオーソドックスな男役を目指していたつもりですが、個性的な役を多くさせていただいたなと思います。どれが正解なんてことはありませんし、さまざまな役をさせていただいたんら今の私があるのだと感謝しています。
──タカラヅカとはなんでしたか?
■彩輝 月並みな言い方になりますが、とてもすばらしいところ。まだ、実感はないのですが、すばらしいわが心のふるさとだと思っています。
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