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SUMiRE MEMO
文と写真
by 土井繁孝/写真報道局
6月15日(水) 大阪夕刊
公演詳細は公式サイトでご確認ください
連載 産経新聞における主な塚関連連載記事は次のとおりです。

・大阪本社が発行する毎週金曜日夕刊の「タカラジェンヌ 夢の奇跡」


・大阪本社が発行する夕刊では、毎月第2火曜日に大判の写真をあしらった連載「宝塚ファンタジア 夢の小部屋」も。

番組表 東京版朝刊TVメディア面のBS・CS欄にはCSチャンネル「TAKARAZUKA SKY STAGE」の番組表と解説を毎日掲載しています。

OG関連記事 演劇一般など、それぞれ活動のジャンルごとに掲載しています。
ENAK編集部
編集局文化部
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星組 柚希礼音 :宝塚ファンタジア 夢の小部屋
今この時を完全燃焼
『長崎しぐれ坂』の新人公演で主役の伊佐次を演じた柚希礼音。舞台では見られない、ゆっくりとしたしゃべり方が印象的だ


長崎は古くから外国との交流を続けてきた異国情緒あふれる港町。江戸末期には、出島のオランダ屋敷とともに、中国人が住む「唐人屋敷」が海外への門戸を開いていた。

『長崎しぐれ坂』は、唐人屋敷を舞台に、江戸を荒らして、長崎へ逃げてきた大泥棒伊佐次の数奇な運命を描いた物語。



大劇場公演では、約1カ月半にわたる公演の半ばで、入団7年以下の生徒だけによる新人公演が行われる。本公演と同じ舞台を演じる新人公演は、宝塚の将来を担う若手を育成する場。本公演の上演が50回を超える中で、たった1度の上演となるが、出演する生徒にとって大きな意味を持つ。

星組の柚希礼音は『長崎しぐれ坂』の新人公演で、主役の伊佐次を演じた。本公演で伊佐次を演じる専科の轟悠は、宝塚を代表するスター。

「轟さんの伊佐次は所作・セリフ・立ち方、すべてが粋でかっこいい。轟さんの役をさせていただくチャンスは、なかなかありません。できるかぎり多くのことを吸収したい」と意欲を見せる。

『長崎しぐれ坂』新人公演で伊佐次を演じる柚希。表情豊かな演技に客席から大きな拍手が送られた


伊佐次は人を殺(あや)めた暗い過去を持つ。そんな罪人も宝塚の舞台ではかっこよく描かれる。「新人公演では上級生が演じる姿を学んで成長することが大切。自分らしさを考えるより、上級生の心の中を見るように努力したい」と話す。

幼なじみのおしま(妃咲せあら)と思い出話をする伊佐次
幼なじみのおしま(妃咲せあら)と思い出話をする伊佐次
伊佐次は唐人屋敷で人の情に触れて、人間らしさを取り戻していく。そんな時、芸者になった幼なじみのおしまとの再会が伊佐次の運命を変える。江戸に帰ろうと誘うおしまに、伊佐次は江戸への思いをよみがえらせた。屋敷を出れば捕まることは分かっていても、望郷の念を消すことはできない。そんな心の葛藤(かっとう)が見どころとなる。

新人公演の舞台に立てるのも、あと1作品。プレッシャーを感じたこともあったが、もう一度演じたいと思ってもできないのが新人公演。そのチャンスに燃え尽きて次へのステップにしたいと、難しい役柄に挑戦した。

5月末、満員の観客を前に、無事伊佐次を演じきった。終演後、客席に向けた笑顔のあいさつがあたたかい拍手で包まれた。



柚希礼音(ゆずき・れおん)、大阪市出身。平成11年『ノバ・ボサ・ノバ』で初舞台、星組に配属。同15年から『王家に捧ぐ歌』『1914/愛』『花舞う長安』と連続して新人公演の主役を演じた。今年3月のバウ公演『それでも船は行く』で主役のジョニー・ケイスを演じた。身長172センチ、愛称は「ちえ」



初出時、一部無関係の記事部分が混入していました。失礼しました。

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