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星組 柚希礼音 :宝塚ファンタジア 夢の小部屋
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今この時を完全燃焼
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『長崎しぐれ坂』の新人公演で主役の伊佐次を演じた柚希礼音。舞台では見られない、ゆっくりとしたしゃべり方が印象的だ |
長崎は古くから外国との交流を続けてきた異国情緒あふれる港町。江戸末期には、出島のオランダ屋敷とともに、中国人が住む「唐人屋敷」が海外への門戸を開いていた。
『長崎しぐれ坂』は、唐人屋敷を舞台に、江戸を荒らして、長崎へ逃げてきた大泥棒伊佐次の数奇な運命を描いた物語。
◆◆◆
大劇場公演では、約1カ月半にわたる公演の半ばで、入団7年以下の生徒だけによる新人公演が行われる。本公演と同じ舞台を演じる新人公演は、宝塚の将来を担う若手を育成する場。本公演の上演が50回を超える中で、たった1度の上演となるが、出演する生徒にとって大きな意味を持つ。
星組の柚希礼音は『長崎しぐれ坂』の新人公演で、主役の伊佐次を演じた。本公演で伊佐次を演じる専科の轟悠は、宝塚を代表するスター。
「轟さんの伊佐次は所作・セリフ・立ち方、すべてが粋でかっこいい。轟さんの役をさせていただくチャンスは、なかなかありません。できるかぎり多くのことを吸収したい」と意欲を見せる。
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『長崎しぐれ坂』新人公演で伊佐次を演じる柚希。表情豊かな演技に客席から大きな拍手が送られた |
伊佐次は人を殺(あや)めた暗い過去を持つ。そんな罪人も宝塚の舞台ではかっこよく描かれる。「新人公演では上級生が演じる姿を学んで成長することが大切。自分らしさを考えるより、上級生の心の中を見るように努力したい」と話す。
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幼なじみのおしま(妃咲せあら)と思い出話をする伊佐次 |
伊佐次は唐人屋敷で人の情に触れて、人間らしさを取り戻していく。そんな時、芸者になった幼なじみのおしまとの再会が伊佐次の運命を変える。江戸に帰ろうと誘うおしまに、伊佐次は江戸への思いをよみがえらせた。屋敷を出れば捕まることは分かっていても、望郷の念を消すことはできない。そんな心の葛藤(かっとう)が見どころとなる。
新人公演の舞台に立てるのも、あと1作品。プレッシャーを感じたこともあったが、もう一度演じたいと思ってもできないのが新人公演。そのチャンスに燃え尽きて次へのステップにしたいと、難しい役柄に挑戦した。
5月末、満員の観客を前に、無事伊佐次を演じきった。終演後、客席に向けた笑顔のあいさつがあたたかい拍手で包まれた。
◆◆◆
柚希礼音(ゆずき・れおん)、大阪市出身。平成11年『ノバ・ボサ・ノバ』で初舞台、星組に配属。同15年から『王家に捧ぐ歌』『1914/愛』『花舞う長安』と連続して新人公演の主役を演じた。今年3月のバウ公演『それでも船は行く』で主役のジョニー・ケイスを演じた。身長172センチ、愛称は「ちえ」
※初出時、一部無関係の記事部分が混入していました。失礼しました。
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