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宝塚音楽学校副校長 今西正子:すみれの園を創る人たち
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100周年に向け後進の育成を
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タカラジェンヌの登竜門になる宝塚音楽学校の「第91期生文化祭」が、19、20日の2日間、宝塚バウホールで開催されている。予科、本科と2年間の勉強の成果を見せる“卒業公演”で、50人の本科生は3月1日の卒業式のあと、3月25日初日の宝塚大劇場花組公演でうれしい初舞台を踏む。
「みんなが自分の子供のような気持ちです。100周年に向けて、いい生徒さんを育てることに、すごく生きがいを感じています。予科から本科になると、ホントにさなぎが蝶に変るように、見事に輝いてくるんですよ」と微笑(ほほえ)んだ。
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京都市出身。同志社女子高校卒。昭和32年宝塚歌劇団入団。「葉山三千子」の芸名で活躍した芝居巧者で、「ベルサイユのばら」のマロングラッセ、「風と共に去りぬ」のプリシーなどが印象深い。星組組長時代の平成3年歌劇団理事に。専科を経て8年2月に退団したあと、4月に音楽学校副校長に就任した。
「後進の育成のために、経験を生かして音楽学校へ行かないか、といわれたときは、前例がないのでびっくりしました。考えたあげく、音楽学校のお母さんとして、私なりにやっていけばいいかなと、お引き受けしたんです」
音楽学校の受験資格は、中学卒業から高校卒業まで(15−18歳)の女子。試験は毎年3月末に行われ、近年は約20倍の難関を突破して50人が合格する。入学後は実践的な授業としつけの厳しさで知られ、すべては年3回ある試験の成績順で決まる。
「授業は礼を尽くして学ぶ作業で、何事でもまずあいさつから始まります。本科が予科を徹底して指導する。それが昔からの伝統。みんな舞台に立ちたいという明確な目的意識があるので、がんばり通しますね。志と誇りが自分を支えているんだと思います」
もっとも時代に合わせて、15年から希望者は高卒資格が取れるようになり、昨年から英語の授業も増えたそうだ。
「舞台人としては感性のいい人がスターに育っていきます。宝塚は夢とロマンの魅力のなかに、すごくパワフルな魔力を感じますね」
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