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月組「エリザベート−愛と死の輪舞−」東京公演始まる
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千秋楽まで感謝を込めて演じます
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宝塚歌劇団月組の「エリザベート−愛と死の輪舞−」(潤色・演出/小池修一郎)東京公演が8日午後から東京・日比谷の東京宝塚劇場で始まった(5月22日まで)(関連記事:大劇場公演評)。
ウィーン発のミュージカルで、8(1996)年2月に雪組で初演し、星組、宙組、花組と次々に上演して、今回の月組で5組すべての公演がかなった。トップスター、彩輝直の退団公演となる(関連記事:「エリザベート」大劇場公演千秋楽)ほか次期月組トップスターに内定している男役の瀬奈じゅんがタイトルロールのエリザベートを演じるなど話題満載。この日は劇中音楽を作曲したシルヴェスター・リーヴァイも観劇した。
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通し稽古後、劇場内で記者会見した月組トップスター、彩輝直=東京宝塚劇場 |
19世紀末のオーストリア・ハンガリー帝国崩壊の序曲を、美貌(びぼう)の皇妃エリザベート(瀬奈じゅん)の自由を求める生き方と、彼女を愛する死、黄泉の帝王であるトート(彩輝直)との不思議な愛憎をからめて、歌とダンスで描く大河ロマン。皇妃を暗殺したイタリア人アナキストのルキーニ(霧矢大夢)を裁く、100年後の裁判劇のスタイルで進行する。
この日は、公演に先立ち午前に通し稽古が行われ、稽古後、彩輝とリーヴァイが劇場内でそろって記者会見した。
これが退団公演になる彩輝は「今まで応援してくださった方、宝塚を支えてくださった方に感謝の気持ちを込めて演じていきたいと思います」と、力強く語った。
リーヴァイは「私たちがトートにイメージした妖しい雰囲気を見事に身にまとっている」と、彩輝を絶賛。また、生徒のみならず「指揮者も楽団も世界レベルだ」とご機嫌で語るなど、宝塚版に大いに満足したようすだった。
そのほか皇太后ゾフィー役の美々杏里もこの公演で退団する。
◆◆◆彩輝直&シルヴェスター・リーヴァイ会見
■彩輝直 出演者一丸となって千秋楽までがんばっていきたいと思います。
■シルヴェスター・リーヴァイ 全スタッフが一丸となってすばらしい作品に仕上げてもらいました。きょうから東京公演ですがタカラヅカは東京で常に重要な位置を占めていると聞いています。
特筆すべきは女性だけで演じていることです。私たちは男性のための歌も書いているわけですが、堂々と歌い上げているのがすばらしい。
また、芝居が終わった後のすばらしい贈り物として、センセーショナルで華麗なショーまで楽しめるのもまたすばらしい。
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記者会見した彩輝直とシルヴェスター・リーヴァイ東京宝塚劇場= |
アヤキサンは、この公演で引退だと聞いていますが、公演の成功とともにその後の人生の成功をもお祈りします。
──彩輝の印象は? 彩輝のほかに印象に残った生徒はいるか?
■リーヴァイ アヤキサンのよさは、脚本・作詞のミヒャエル・クンツェや私がトートにイメージしたミステリアスな雰囲気を常に身にまとっている点です。もちろんそれだけではなく、トートを表現する歌と踊りともすばらしい。ほかにもエリザベートを演じた瀬奈じゅん、ルドルフ、ヨーゼフらもすばらしい。指揮者、楽団も世界クラスだといえます。おっとルキーニを忘れちゃいけない。
──絶賛されましたね、彩輝さん
■彩輝 とてもうれしい。さらに磨きをかけて精進をし、みんなで充実した舞台を作り上げたいと思っています。
──すでに大劇場で演じているが、この東京公演にかける思いは?
■彩輝 宝塚大劇場で1カ月公演したからといって慣れたりせず、新鮮な、そして十分に練り上げた舞台としてお見せしたいです。私はこれが宝塚で最後の舞台になりますが、今まで応援してくださった方々、宝塚を支援してくださる方々への感謝の気持ちを込めて演じてまいりたいと思います。
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