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テレビ各局の10月改編を分析
夜のニュース戦争 激化の予感
  東京朝刊 by 松本明子
テレビ各局の10月改編が発表された。各局の思惑や連続ドラマなど注目ポイントを2回に分けて紹介する。初回は夜のニュース番組に焦点を当てる。半世紀以上続いた看板番組の歴史に幕を閉じて新番組をスタートさせる局や、キャスターを大きく入れ替えて番組をリニューアルする局など、“夜のニュース戦争”は激しさを増しそうだ。

TBS「NEWS 23」新キャスター陣
TBS「NEWS 23」新キャスター陣


午後11時台のニュースの大きな改革に乗り出したのは日本テレビ。昭和29年に始まり、52年間続いた「きょうの出来事」を終了。新ニュース・エンターテインメント番組「NEWS ZERO」を2日からスタートさせる。

コンセプトは「ゼロからはじめる、革命的ニュース・ショー」。メーンキャスターには、元大蔵省官僚で現在は関西学院大学教授である村尾信尚を迎え、タレントの小林麻央らがキャスターをつとめる。村尾は「20年以上役人生活を送ってきましたが、視点を変えて私たちの日本、社会を変えていきたい」とコメント。山田克也チーフプロデューサーは「次世代が日本という国をきちんと考え、提言していく番組作りを目指します。(他局を見ると)午後11時台はしかめっ面した番組が多いように感じるので、明るい、しかし中身は硬派な番組にしたい」と話す。曜日キャスターをもうけ、櫻井翔(嵐)、川原亜矢子らが初挑戦する。

TBSは、すでに25日放送分から「筑紫哲也NEWS23」を9年ぶりに大幅リニューアルした。平成元年10月に始まり、18年目を迎えた同番組のメーンである筑紫以外はキャスターを一新。サブキャスターには元NHKの膳場貴子を抜擢(ばってき)。現場で精力的に取材をこなすフィールドリポーターとして山本モナを起用、スポーツ担当の高野貴裕アナが脇を固めている。

膳場は「膨大な情報に手が届く今だから、何がニュースで何が大切なのかを考える手がかりになる番組をお届けできたらいいなと思っています。ハードな時事問題からやわらかい話題まで、頭と五感をフルに使います」と話している。

真っ向からぶつかる両番組だが、これまでこの時間帯の視聴率が両局とも7〜8%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)で推移しており、今後も激烈な戦いが展開されそうだ。

フジテレビは、夕方の「スーパーニュース」の安藤優子キャスターが10月から20年目を迎え安定した人気を保っている。午後11時半からの「LIVE2006 ニュースJAPAN」も特に変更はない。テレビ朝日は2年前にスタートした古舘伊知郎キャスターの「報道ステーション」が15%以上の高視聴率を獲得しており、「各番組のキャスターの変更はありません」(編成担当者)。テレビ東京も変わらず。

一方、NHKも午後9時台の「ニュースウオッチ9」をはじめ、今春に大幅にリニューアルした番組ばかりで、10月改編に大きな動きはない。



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