ミーハー感覚が秘訣!?
安藤優子 メーンキャスター生活20年目
東京朝刊 by 松本明子
フジテレビ系「スーパーニュース」(月〜金曜、後4・55)の安藤優子が、10月でメーンキャスター生活20年目を迎える。同一局でのキャスターの在任歴としては、久米宏「ニュースステーション」の18年半、筑紫哲也「ニュース23」(放送中)の17年、櫻井よしこ「きょうの出来事」の16年を上回る。「ニュースが好きで、好奇心が非常に強いキャスターであり続ける」という安藤に話を聞いた。
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安藤優子=7日午後、東京都港区台場のフジテレビ(撮影・瀧誠四郎) |
20年を支えてきたものは何だろうか。
「他局には負けたくないという意識。正確さ、速さ、詳細さ。知りたいことをわれわれは送っているだろうかと常に問う。メディアはひとつの権力だと思うけど、自分の立場を錯覚、勘違いしない送り手を心がけた」
昭和62年10月、夕方のニュース番組「スーパータイム」(〜平成6年3月)で本格的にキャスターデビュー。いまは亡き逸見政孝さんとのコンビだった。6年4月からは木村太郎キャスターらと「ニュースJAPAN」(〜12年3月)で活躍。12年4月から「スーパーニュース」に出演する。
「特に印象深い」という米のクリントン元大統領、英のサッチャー元首相ら多くのVIPインタビューをはじめ、選挙や大事件のたびにスタジオを飛び出し、「以上、現場からでした」とリポートする。だが、夕方の時間帯、特に主婦層に受ける理由は硬軟自在のキャスターぶりだろう。例えば、“ハンカチ王子”で話題の早実・斎藤佑樹投手の活躍を伝えた後、笑顔で「さすが、佑ちゃんです」とコメントする。この適度なミーハー感覚が長く続く秘訣(ひけつ)!?
「そう、ミーハーなんです。(斎藤投手に)インタビューした直後、生中継を見た同級生の女友達からすぐに『佑樹君がさも射程圏内にいるという顔をしていた。すごい不愉快』というメールがきたんです。彼女には斎藤君と1歳違いの息子がいるんですよ。黙殺しましたけどね」と笑う。
20年を経て、「やっと番組に、ニュースに向かうスタンスが安定してきた」という。現在47歳。米国の同世代の人気女性キャスターが米CBSと高額で契約したことが話題を集めたが、安藤は「うらやましい限り」と語り、「女性が50〜60歳になってもメーンでやれたら素敵じゃないでしょうか。日々、自分との勝負ですね」。
週2回のジム通い、趣味のぬか漬けや料理を楽しみながら、安藤のニュースへのこだわりはまだまだ続きそうだ。
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