日本でたくさん踊りたい
吉田都 Kバレエ・カンパニーへ移籍
9月13日(水) 大阪夕刊 by 平松澄子
世界的なトップ・バレリーナの吉田都が今月、英国ロイヤル・バレエ団から熊川哲也率いる日本のKバレエ・カンパニーへ移籍したのは、バレエ界を揺るがすビッグニュースだった。日本が誇る名プリマは、11月の同カンパニーのウインターツアーから、新たな活動を開始する。
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Kバレエ・カンパニーへの移籍を発表する吉田都(右)と芸術監督の熊川哲也=東京都内のホテル |
9歳でバレエを始めた吉田は、ローザンヌ国際バレエ・コンクールでローザンヌ賞を受賞し、スカラーシップを受けて英ロイヤル・バレエ学校に入学。サドラーズ・ウェルズ・ロイヤル・バレエ団のプリンシパルを経て、1995年に英ロイヤル・バレエ団にプリンシパルとして移籍した。
主なレパートリーは「白鳥の湖」のオデット/オディール、「眠れる森の美女」のオーロラ姫、「ジゼル」のタイトールロールなど多数。英国のダンス雑誌の人気投票でダンサー・オブ・ザ・イヤー(91年)に選ばれたほか、芸術選奨文部科学大臣賞(2001年)などを受賞し、04年にはユネスコ平和芸術家に任命されている。
日本に拠点に移す理由について吉田は、「英ロイヤル・バレエ団の在籍が10年になった昨年から漠然と帰国を考え始め、結婚したこともあって、気持ちと環境のタイミングが合ったんです。Kバレエ・カンパニーほど多くの公演数を実現している日本のカンパニーはほかにないし、熊川さんとも旧知。将来的には日本の子どもたちに教えることも考えていますが、今は日本でたくさん踊っていけることが楽しみです」と話した。
熊川も英ロイヤル・バレエ団出身。自らの理想とするバレエを追求すべく1999年にKバレエ・カンパニーを設立し、芸術監督兼プリンシパルをつとめている。「吉田さんとは15歳のころからの付き合い。彼女が日本で踊ってくれることは、バレエ文化を向上させることだとうれしく思っている。今後のレパートリーも相談しながら考えたい」と大喜びだ。
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■記事関連情報
「Kバレエ・カンパニー・ウインターツアー2006」は11都市で17公演行われる。詳しい問い合わせはチケットスペース(電)03・3234・9999。
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