「成長余力、十分にある」
ユニクロが大阪の靴チェーンと資本・業務提携
東京朝刊
カジュアル衣料「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング(FR)は26日、婦人靴チェーンのビューカンパニー(大阪市)と資本・業務提携したと発表した。FRはビューカンパニー株33.4%(議決権ベース)を持つ筆頭株主となる。FRは昨年にも靴小売りチェーンを買収しており、将来的に靴事業をアパレルに次ぐ主力領域に育てる考えだ。
「海外では靴は非常に有力な市場。それに比べて国内の靴市場はまだまだで、成長余力が十分にあると思う」
同日の記者会見でFRの柳井正会長はこう話し、ビューカンパニーとの提携の意義を強調した。
ビューカンパニーは年商約100億円。中・低価格帯の商品が主流。「クーイスイ」などの店舗ブランド名で、ショッピングセンターを中心に97店展開している。
FRはビューカンパニーが実施する第3者割当増資を引き受け、同社への役員派遣も行う。両社はFRが得意とするSPA(製造小売り)のノウハウや店舗開発面で協力。商品の相互乗り入れや、共同出店は当面はしない計画という。
ビューカンパニーの松村洋祐社長は、「不足していた経営資源を一挙に手にでき、中部、関東でも大きな成長が望めそうだ」と期待感を表した。
FRは昨年、業界4位だったワンゾーンを子会社化。柳井会長はグループの靴事業2社の売上高を計約2000〜3000億円に引き上げる構想も打ち上げた。約1〜2兆円とされる靴小売市場で今後、「ユニクロ」が業界の“地殻変動”の核となる可能性も出てきた。
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