「ボーイ・フロム・オズ」大阪初上演 来月、厚生年金会館・芸術ホール
「年齢の変化表したい」紫吹淳
大阪夕刊 by 平松澄子
オーストラリア出身の伝説のエンターテイナー、ピーター・アレンの人生をつづったブロードウェーミュージカル「ボーイ・フロム・オズ」が11月に大阪でも上演される。実在のスターばかりの登場人物のなかで、ライザ・ミネリを演じるのが紫吹淳。宝塚歌劇団を退団後、女優としてミュージカルの舞台に立つのは、大阪では初めてになる。
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「女役のチャンネルは少なくてまだ未知です」と話す紫吹淳 |
「ボーイ・フロム・オズ」はアメリカ・ブロードウェーでは、ヒュー・ジャックマン主演で2003年10月から1年限定で上演され、トニー賞の最優秀主演男優賞を受賞した話題作。日本では、05年6月にV6の坂本昌行主演で東京だけで初演され、評判が高かったことから、今秋、東京と大阪での再演が決まったという。
キャストはほかに、ピーターの才能を見いだした大女優で歌手のジュディ・ガーランドに鳳蘭、ジュディの娘でピーターと結婚(のちに離婚)したミュージカルスターのライザが紫吹、ピーターの同性の恋人でエイズで亡くなるグレッグ・コンネルにIZAM、ピーターの両親に今陽子、団時朗ら。
「私が女優として初めて、本当の女を演じた作品。エネルギーを出し過ぎると男に見えるので、とまどいもありました。もう一度やりたいと願っていたので、同じメンバーで再演が決まってうれしい」と紫吹。ライザについては「ピーターと離婚したあとも、亡くなるまで彼の面倒をみていた器の大きい人。演じてみて、カッコイイ女性だと思いました」という。
劇中で最大の見せ場は、真っ赤な超ミニドレスで踊るショーのシーン。「背中も丸出しの勇気ある衣装です。唯一の華やかな場面で、ブロードウェーの作品より激しいダンスになっているんですって」。退団して2年半になるが、ダンサー・紫吹の魅力が炸裂(さくれつ)する。
「この作品の魅力は、男女や親子などの関係を超えて、駆け引きなしに人間が人間に恋し、惹(ひ)かれていくところ。私は10代から40代までを演じるので、初演の新鮮さは失わず、新たに芽生えた感情をプラスして、歳を重ねていく変化をうまく出したい」と話していた。
大阪公演は11月23〜26日、厚生年金会館・芸術ホールで全6回。問い合わせはテレドーム(電)0180・993・740。
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