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提携会社においしい“裏技”
航空会社マイレージの賢いため方  
  東京朝刊 by 内田博文
くらしの経済にすっかり定着した航空会社の「マイレージプログラム」。提携クレジットカードや会員サービスの拡大で、かなりマイルをためやすくなった。ファッションだけまねして海に出ないサーファーを「陸(おか)サーファー」といったが、航空機に乗らずにポイントをためる“陸マイラー”も急増中。ただ、用途の拡大で提携先も複雑に。使い方次第で大きな差が出るため、自分にあった賢いため方を見つけるのが大切だ。

電子マネーなど提携先が広がり、航空機に乗らなくともマイルがためやすくなった航空会社のマイレージサービス(撮影・内田博文)

まずは集約
最近、東京都内に転居した主婦(36)は、新居が決まるとすぐ、家賃や公共料金のクレジット決済を届け出た。2年前に航空会社系クレジットカードの利用を始め、現在のマイル残高は約6万マイル。航空機の利用は年3〜4回だが、「月々の支払いをクレジットに集約しただけで、自然にたまった」という。

マイレージプログラムは航空機の利用距離に応じて乗客にマイルを付与し、国内線(1万5000マイル)や国際線(1万5000〜)の往復航空券などと引き換えるサービスだ。一度自社のプログラムに引き込めば、常に自社の航空機を利用してくれるので、有力な顧客の囲い込み手法として一気に普及した。

クレジットカードの買い物ポイント(100円=1マイル)との提携をはじめ、コンビニエンスストアやレンタルビデオ店などの会員ポイントとの交換など提携先が広がった結果、航空機に乗らないマイラーも急増した。

仮に、公共料金や携帯電話など月10万円をクレジットで支払えば、年間1万2000マイルになる。「1枚のカードに支払いを集約し、意識して提携サービスを使えば、かなりのマイルがたまります」(全日本空輸の要海昌樹・主席部員)

小銭も漏らさず
例えば、コンビニなど日常の少額な支払いにマイレージカードを使うのは有効な方法だろう。

全日空は電子マネー「Edy(エディ)」を運営するビットワレット(東京)と提携。買い物をエディで支払った場合、200円につき1マイルがつく。別売りの入金端末を使い、全日空提携カードでエディに入金すれば、クレジット利用分(100円=1マイル)とエディ分(200円=1マイル)で、通常の1・5倍のマイルが手に入る。

また、日本航空はローソンと提携し、「JMBローソンパスVISAカード」を発行。ローソンポイント(LP)2ポイントが1マイルに交換される。ローソンでカードを提示すれば現金の支払いでも100円につきLPが1ポイントつくほか、1回の買い物ごとに1ポイントが得られる。

他のJAL提携カード(100円=1マイル)を使えば、1000円で15・5マイルと、1・5倍近いマイルがたまる。「毎日使うお金は、少額でも積み重なるとばかにならない」(日本航空の田中正純マネジャー)という。

逃すな特典
ネット通販も、全日空は大手レコード店HMVなど100社を超える会社と提携。全日空ホームページから提携店のネット通販で買い物をすれば、購入額に応じたマイルがもらえる。日航も書籍通販大手アマゾンと同様のサービスを行う。決済に提携クレジットカードを使えば、通常の通販に比べ2倍のマイルがたまる。意外に知られていない“裏技”だ。

せっかくためたマイルも、国内航空会社の場合、通常2年で失効する。この点、無期限に繰り越せる海外航空会社のサービスは魅力。ただ、国内の提携先やキャンペーンなどは国内航空会社に軍配があがる。海外出張の多い人は海外航空会社、“陸マイラー”は国内航空会社の提携カードがお得かもしれない。



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