「ヒーローズ」で一躍、“ヒーロー”に
話題のおたくヒーローを演じる日本人俳優マシ・オカ
by USA TODAY
【ロサンゼルス=USA TODAY(ビル・ケベニー)】NBCのSFドラマ「ヒーローズ」でタイムトラベルができるコミック好きのオタクサラリーマン、ヒロを演じる日本人俳優マシ・オカ(31)。自身もコミックマニアというオカは、「最近、ここへ来る時間がなくなった」と、リトルトーキョーにある紀伊国屋書店のコミックコーナーを一通り見て、近くのショッピングセンターでインタビューに応じた。
ヒロとの共通点はお互い日本生まれ、会社勤めの経験があり、「ヒロはスーパーヒーローになる、私は自分の番組で成功するという夢を持っていること」。ただし、ヒロよりオカの方が夢に一歩近い。
今シーズンの新作ドラマのなかで「ヒーローズ」は平均視聴者数1440万人と現在トップ。なかでもヒロのキャラクターが大人気で、オカはNBCの「トゥデー」、ABCの「ザ・ビュー」などトークショーにひっぱりだこだ。
6歳の時に母親と渡米。母親が息子には米国の教育の方が合うと判断したからだそうで、日本文化を忘れないように土曜日は日本語学校へ通い、マンガやビデオゲームを祖母から送ってもらいながら日本語力の維持に務めた。
その甲斐あって、「ヒーローズ」では脚本家にヒロをより日本人らしくみせるためのアドバイスもしている。たとえばヒロがタイムトラベルを終えた後の口癖として脚本にあった「バンザイ!」は、戦時中によく使われ、ふさわしくないとして、「ヤッター!」に変更したという。
ブラウン大で数学、コンピューター、シアターアートを学んだ後、ジョージ・ルーカス氏の特殊撮影専門会社インダストリアル・ライト&マジックに入社。映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」、「スター・ウォーズ」シリーズなどを手がけ、現在も週2回、コンサルタントとして勤務している。
役者になる夢を捨てきれず、インダストリアルにパートタイムで役者として働くことを願い出て現在に至ったという特殊な経歴の持ち主だ。
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