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「記録より記憶に残る作品」
RYUICHI率いるトゥールビヨン カリスマ“大人色”に挑む 
  東京朝刊 by 安田幸弘
元LUNA SEAのボーカリスト、RYUICHI(河村隆一)が、昨年結成したバンド、Tourbillon(トゥールビヨン)で、“大人のロック”に挑んでいる。刺激的な音楽で若者らに多大な影響を与えてきた日本ロック界のカリスマに、いまの音楽観などを聞いた。

トゥールビヨンはフランス語で「うずまき」の意味。「台風の目になって新しいシーンを作っていきたい」と話すRYUICHI=東京・表参道(撮影・鈴木健児)

平成12年末のLUNA SEA解散から6年。この間、ソロ活動に専念してきたが、バンドサウンドへの渇望がふつふつと沸いてきたという。

「もう一度、みんなで何かを生むという共同作業をしたくなったんですね」。LUNA SEAの元ギタリスト、INORAN(イノラン)、作曲家のH・Hayamaと組み、トゥールビヨンを結成。昨年7月にデビューライブを開いた。

ソロを経て、豊かになった「経験」と「引き出し」を生かし、大人でも照れずに聞けるロックを目指しているという。

「大人だからこらえなきゃいけない部分、大人だからこそ行け行けにならなきゃいけない部分。その自分なりの考えはもっている。それを見せていきたい」

「10年前、15年前と価値観も違うし、ロックと向き合うにしても、今はただ盲目に突っ走るわけじゃない。ロックって、ある程度暴力的でいいと思っているんだけど、何も知らないで暴言を吐くのと、いろんなことを知ったうえで暴言を吐くのとでは言葉遣いも違ってくると思う」と話す。

LUNA SEAでは累計1400万枚以上のCDを売り上げて、数字の上でも成功した。だが今は「記録より記憶に残る作品」を意識する。

「例にあげるなら、ジョン・レノンの『イマジン』。20世紀で最も印象に残った作品として全米1位に選ばれた。イマジンより売れた曲はたくさんあるけど、やっぱり『あの曲』、っていうのは時代に根付いているからだと思う。そういう作品を残していきたい」

昔も今も変わらないのは向上心だ。「もっと歌がうまくなれるはずだし磨けるはず。音楽をやるうえで一番重要なのは自分が楽器だっていう意識をいくつになっても持つことだと思う」

8日に2枚目のアルバム「A Tide of New Era」を出した。それを携え、今月下旬からライブを開く。アルバムを聴いて、どんな演奏をするのか事前に想像してほしいという。

「(演奏が)想像の内なのか、想像を超えるものなのか、それはぼくら3人とファンのみんなとの『ファイト(闘い)』ですね」



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