清純派から脱皮 TBS
ドラマ「嫌われ松子の一生」内山理名に聞く
東京朝刊 by 安藤明子
「松子は全く計算のない女。一見悲惨で暗い運命ですが、人を愛することを怖がらずに、プライドを持たずに飛び込んでいける吹っ切りのよさ、前向きさをうらやましいと思うので、嫌われているところもかわいらしく見せていきたい」
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女優・内山理名 |
運命の波に翻弄され続けた松子の転落人生を描く物語。清楚で初々しい23歳の教師時代からソープ嬢、不倫、麻薬中毒、殺人犯…、そして56歳で生涯を閉じるまでの33年間を演じる。
清純派のイメージが強い内山にとっては大冒険といえる役。だが、「1つのドラマの中でその人の年齢を追いかけ、1話ごとに違う相手(男優)とお芝居をできるのはとても贅沢なこと。この話が決まる前に映画(主演・中谷美紀)を見たときに、不幸な話をミュージカル風に工夫をしていておもしろかったですし、こういう役も楽しそうだなと思っていたので、大変だけどうれしいです」とめっぽう明るい。
平成10年のデビュー以来、ドラマ、映画に数多く出演。早い時期から若手演技派として評価されてきたが、2、3年ほど前からは「清純なものだけでなく、崩れてしまうような役もやってみたい。もうひとつステップアップしたい」との欲求が募ってきた。
その意味で今回の松子役は願ってもないチャンス。「この数カ月で自分自身も何か変われるんじゃないか、女優としてターニングポイントになるような作品にしたいという気持ちでやってます」
とはいえ、しわしわ顔やぼさぼさの白髪頭のふけメークを鏡で見たときには「さすがにショック(苦笑)。でもその後すぐ吹っ切れました」。清純派の殻を見事破ってみせるか。
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