音楽家「恋はみずいろ」「オリーブの首飾り」
ポール・モーリアさん死去
東京朝刊 by パリ=山口昌子
世界的にヒットした「恋はみずいろ」で知られるフランスのイージーリスニングの第一人者、ポール・モーリアさんが3日、仏南部ペルピニアンの病院で急性白血病で死去した。近親者が4日、明らかにした。81歳だった。
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来日公演で指揮するポール・モーリアさん=昭和51年10月、東京都千代田区の日本武道館 |
近親者の話によると、モーリアさんは先週、ペルピニアンの別荘に滞在中、体調不良を訴え、近くの病院に検査入院したところ、急性白血病であることが判明したが、手の施しようがなかったという。6日に近くの火葬場で荼毘(だび)に付す。葬儀はイレーヌ夫人の意向で近親者だけで営まれる。
モーリアさんは1925年3月4日、仏南部マルセイユに生まれた。4歳の時からピアノを学び、41年にマルセイユ国立音楽院を卒業。18歳ごろからミュージシャンとして活躍し、65年にポール・モーリア・グランド・オーケストラを結成。68年、編曲した「恋はみずいろ」が世界的にヒット。米国でもヒットチャート1位を記録して、グラミー賞を受賞した。
69年に初来日して以来、度々来日し、軽快なリズムにフランス的なロマンチックな要素が加わり、多くのファンを獲得した。98年のジャパンツアーを最後に指揮者としては引退し、最近は構成や演出を手がけていた。芥川賞作家で版画家の故池田満寿夫さんが監督を務めた日伊合作映画「窓からローマが見える」の音楽も担当した。
主なヒット曲は「エーゲ海の真珠」「涙のトッカータ」「オリーブの首飾り」「そよ風のメヌエット」「果てしなき願い」など。
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