新たな収益源に
登録宿泊施設2万軒 楽天トラベル
7月21日(金) 東京朝刊
楽天は20日、インターネットの宿泊予約サイト「楽天トラベル」の国内の登録宿泊施設数が2万軒の大台を突破したと発表した。宿泊施設数は国内最大で、これまでビジネスホテルを中心に増やしてきたが、最近では高級ホテルや老舗旅館まですそ野が拡大。宿泊予約数も、ネットの利便性を呼び水に増えており、新たな収益源に成長してきた。
楽天トラベルの登録宿泊施設数は、この1年間で約16%増と拡大。昨年から福岡や名古屋など地方都市にも矢継ぎ早に営業拠点を設けたことが奏功した。
平成16年からの高級ホテル・旅館予約のプレミアムサービスも寄与。これに伴い、今年6月の宿泊予約数も1年前に比べて約16%増の177万件と好調に推移している。
楽天トラベルの売上高営業利益率は、今年1〜3月期で4割を超えるなど優良事業に成長。売上高は前年同期比57%増、営業利益も70%増とネットサービスの中でも成長著しい分野だ。
これまでは宿泊施設の予約が中心だったが、今後は「パック旅行」にも進出する。全日空と提携し、今年10月から国内航空券とホテルの予約を組み合わせたサービスを開始。「ネットの総合旅行サービスを目指す」と意気込む。
一方、ライバルのヤフーは、旅行代理店最大手のJTBと合弁会社を設立しているが、宿泊施設数では国内1万4000軒と楽天には及ばない。ただ、昨年末には日本航空とも提携するなど、楽天への追撃態勢を強めている。高級ホテル・旅館予約サービスに強みを持つ「一休」も、3月末に会員数が100万人を超えるなどネット各社による競争は過熱しそうだ。