メールや電話も殺到
欽ちゃん球団 存続求めて署名活動
7月21日(金) 東京朝刊
萩本欽一さんが、不祥事を理由に自ら監督を務める野球のクラブチーム「茨城ゴールデンゴールズ」の解散を表明したことを受け、拠点のある茨城県稲敷市や球団事務所には20日、存続を求める励ましのメールや電話が殺到した。岡本尚博球団代表は「地元関係者やスポンサーと協議し、少し熟慮したい」と涙まじりに語った。地元では署名活動も始まったが、選手らは「自分たちには野球しかない」と動揺を抑えつつ練習をこなした。
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「茨城ゴールデンゴールズ」の存続を求め、地元ファンが次々と署名した=20日午後、茨城県つくば市(共同) |
球団が試合を行ってきた同県つくば市では、「茨城ゴールデンゴールズつくば応援団実行委員会」が早速球団の存続と活動の継続を求める署名運動を開始。2時間ほどで約800人の署名が集まった。
土浦市の主婦、江ケ崎かおりさん(31)は「個人の不祥事なのに球団が責任を取ることにショックを受けている。そこまでしなくてもいいと思う」と話していた。
また、岡本球団代表は20日夜、実行委を訪れて解散発言の経緯について説明。「きのう監督が言ったことが球団としての公式見解」としながらも、球団解散について再考を求める姿勢を示した。
一方、選手たちはこの日午後、練習のため稲敷市の桜川総合運動公園野球場に現れた。選手らは一塁側ベンチ控室に集められ、岡本代表から解散発言の説明を受けた。半数近くの選手が涙を流し「この仲間、この場所で野球を続けたい」などと訴えたという。
地元の常総学院高出身の仁平翔選手は「野球に専念するだけ」と話し、紅一点の片岡安祐美選手も「存続は願っているけれど状況が分からない」と言葉少なだった。
茨城県の橋本昌知事は20日の定例記者会見で、この問題について「大変びっくりしている。別な形で責任を取るということでぜひ球団を残して、活動を活発にしてもらえればありがたい」と述べ、チームの存続を求めた。