ベビー用品、ビデオカメラ…短期の使用に強み
帰省やレジャー レンタル利用、賢い夏休み
7月21日(金) 東京朝刊 by 篠田丈晴
昔に比べて減っているとはいえ、スーツケースなどの旅行用品やビデオカメラなどをレンタル品で済ませる家庭は珍しくない。最近はベビー用品のレンタルが1年を通して安定した人気を見せているようだ。そんななか、単身者向けレンタル家電の認知度が高まりつつあるという。家電リサイクル法に伴う処分時のリサイクル料金や収集運搬料金がかからないというメリットが売りのようだ。

ネット申し込みも可能だが、店頭で説明を受けてスーツケースなどを借りることもできる=大阪府吹田市のダスキンレントオール江坂ステーション
ネット申し込みも可能だが、店頭で説明を受けてスーツケースなどを借りることもできる=大阪府吹田市のダスキンレントオール江坂ステーション

サイズ選べ好評
ダスキン(大阪)は昭和52年に「レントオール」の名称で、旅行用品やアウトドアグッズなど短期間しか使わないモノや、年に数回しか使わないようなイベント機材などのレンタルサービスを開始した。現在は全国130店舗で展開している。

当初から利用が多かったのは旅行用品。行き先や旅行のプランに応じてスーツケースのサイズを選べるほか、国・地域によって異なる電気事情を解決する変圧器、海外用ヘアドライヤーなども取りそろえる。同社レントオール事業部の吉見幸生さんは「世界情勢によって多少変動しますが、夏休みから秋ごろにかけて利用者は増えます。最近はスーツケースを持っている人が多く、トータルでは減少気味ですが、プランに合わせてサイズを選べる点が好評なようです」と説明する。

また、買ってもそれほど使わないうえ、モデルチェンジが早いビデオカメラやデジタルカメラは、行楽や秋の運動会などの思い出作りにと、レンタルで済ませる人が多いようだ。

子供の成長見ながら
同社が最近力を入れているのが、ベビー用品のレンタルという。ベビーベッドやベビーバス、ベビーカー、チャイルドシートなどは短期間しか使わないことが多く、レンタル品の需要は高い。

当初レンタル契約は半年ごとの更新で、必要でなくなっても途中で解約することはできなかったが、その後の同社の調査で、ベビーベッドの平均使用期間が3・8カ月、チャイルドシートの場合は3カ月だったことがわかり、一昨年から1カ月ごとに更新できるように変更した。同社の吉見さんは「改定して以来、利用者は約3割伸びました。やはりお母さん方は、子供の成長の様子を見ながらのほうが利用しやすいようです」と話す。

また、お盆の帰省の時期に合わせ、赤ちゃんの祖父母が孫のためにと、ベビー用品をレンタルするケースも増えているという。

リサイクル料金不要
大手家電メーカー、東芝系列の東芝テクノネットワーク(東京)は、単身赴任のサラリーマンや一人暮らしの学生向けを中心に、自社製品をレンタルパックとして貸し出すサービスを平成12年に始めた。

基本はテレビ、2ドア冷凍冷蔵庫、全自動洗濯機、オーブンレンジの4商品だが、個人の希望でエアコンや掃除機などオプション商品の変更・追加も可能という。

2年間の基本パック(4商品)は1カ月4725円。24カ月分を合計すると11万3400円だが、これはこれら4商品の購入価格とほぼ同額という。同社レンタルビジネス担当の中藤栄治さんは「家電リサイクル法に伴い、冷蔵庫などを処分する際にリサイクル料金と収集運搬料金がかかりますが、レンタル商品の場合はいりません」と、そのメリットを強調している。

こうした家電のレンタルサービスをメーカーが直接行っているケースはないという。また、全国で対応しているため、どこへ転勤しても利用しやすい。

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