「ボーイズレビュー2006」男性14人に囲まれ歌やダンス
宝塚元男役 初風緑 女優として初ミュージカル
7月11日(火) 大阪朝刊 by 平松澄子
元宝塚の男役スター、初風緑が女優として初めて挑んだミュージカルが「ボーイズレビュー2006」。大阪では22日午後6時と23日同1時から、北区のシアター・ドラマシティで上演される。初風は昨年秋に歌劇団を退団後、関西に初お目見えとなる。
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ニューヨークからやってきたシェリー(初風=左から3人目)に、ニューホープ駅前は大騒ぎ…=東京の舞台から |
初風は今年になって女優としての活動を始め、初めての舞台はストレートプレーの「妻への詫び状」。これは東京公演だけで、「私の中では今回の『ボーイズ…』が、本当の意味での再出発だと考えています」という。
作品の舞台はアメリカの小さな田舎町、ニューホープ駅前にあるチャーリーズ・カフェ。ある夏の日、家出してきたチャーリー(藤浦功一)の甥のジョーイ(内藤大希)と、ニューヨークの新進画家シェリー(初風)がやってきた。いつもカフェを利用している学生たちに加え、駅長や警官までもがシェリーに一目惚れ。何とか気を惹こうとするが、彼女は心に深い傷を負っていた。それを知ったチャーリーの弟ケイン(大坂俊介)は、彼女を元気づけるためのイベントを企画する…。
出演メンバーで女性は初風ひとり。若く元気のいい14人の男性たちに囲まれて、ほろ苦くも心温まるひと夏の物語が、ダイナミックなダンスやタップ、歌をたっぷりまじえて展開。初風はフィナーレレビューでは、白いドレスやタキシード姿も披露する。
「ホントにこんな女性冥利に尽きるいい役なんて、二度とないんじゃないかしら。男優と一緒にダンスを踊るシーンも、宝塚のときと同じような感じで違和感はありませんね。私自身は声の出し方やドレスのさばき方など、女優として勉強することがいっぱい。退団後のこんなに早く、また舞台に立てるとは思っていなかったんですが、とても楽しい。がんばります」と、初風。次は9月にブロードウェー・ミュージカル「スウィート・チャリティ」に出演する。