答えは観客次第
元祖スーパーマンの謎の死を解く「ハリウッドランド」
9月12日(火) USA TODAY
1950年代のテレビ版「スーパーマン」で一躍有名になった俳優ジョージ・リーブスの怪死事件を追った「ハリウッドランド」が米国で封切られた。
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「ハリウッドランド」のベン・アフレックとダイアン・レイン |
リーブスはカリフォルニア州パサデナ出身。ボクサーから役者に転じたが、当たり役に恵まれなかった。映画で印象的な役といえば、「風と共に去りぬ」(39年)の冒頭でスカーレット・オハラに求愛する双子の1人といった程度だ。
40歳を前にようやくスーパーマンでブレーク。だがその後は似た役ばかりを依頼され、揚げ句の果てにレスラーへの道を勧められた。役者として大成できないことに悩み続け、そのうっぷんを女遊びで紛らわし、特に映画会社MGMの重役エディ・マニックスの妻トニと親しくしていた。
映画は59年7月、リーブス(ベン・アフレック)が自宅で遺体となって発見される場面から始まる。死因は1発の銃弾。警察は自殺と断定するが、リーブスの母親はこれに疑問を抱き、私立探偵ルイス・シモ(エイドリアン・ブロディ)を雇い入れる。シモは真相を追ううちにハリウッドに身を置くリーブスの複雑な裏の顔を知ることとなる。
リーブスが死んだのは婚約者リノアー・レモン(ロビン・タニー)との結婚式の数日前。もし他殺ならば、若いリノアーの存在に嫉妬(しっと)したトニ(ダイアン・レイン)、リーブスとの痴話げんかで逆上していたリノアー、妻の浮気に嫉妬したエディ(ボブ・ホスキンス)と、それぞれに疑わしい動機がある。
ただ、映画は1つの結論で終わるわけではなく、観客に答えを任せている。人によっては不満だけが残るかもしれない。
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