ニクソン政権下での弾圧、映像に
問題作が上映館拡大「米政権対ジョン・レノン」
10月10日(火) 東京朝刊
【ワシントン=USA TODAY(クローディア・プイグ)】論議を呼ぶ2つのドキュメンタリー映画が上映館を拡大させている。ジョン・レノンの反戦運動を描いた「US vs ジョン・レノン」と、キリスト教保守派が主催するキャンプの模様を収めた「ジーザス・キャンプ」だ。
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9月6日、ニューヨーク市内で開かれた映画「US vs ジョン・レノン」のための記者会見に出席したヨーコ・オノ(ABACA PHOTO/MCT) |
「ジョン・レノン」は、レノンが精力的に平和運動を繰り広げたにもかかわらず、40歳以上の人はこれを忘れ、若者は「暗殺された元ビートルズのメンバー」としか認識していないとの思いから、デービッド・リーフとジョン・シェインフェルドの2人が製作した。
戦争反対を叫ぶレノンと妻のヨーコ・オノを、当時のニクソン政権があらゆる手立てを使って黙らせようとした様子が描かれている。引退したニュースキャスター、ウォルター・クロンカイト氏らがレノンについて語る。
一方、「ジーザス・キャンプ」は、キリスト教保守派の牧師、ベッキー・フィッシャー氏が主催するサマー・キャンプに参加した子どもたちを追いかけたもの。ハイジ・ユージン、レイチェル・グラディの2人が製作した。
フィッシャー氏は「子どもたちを神の兵士にすることが目的」と公言しており、「ブッシュ大統領のおかげで、現在はキリスト教保守派にとてもよい環境にある」と話している。
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