1億ドル届かず 期待はずれ?
「ダ・ヴィンチ・コード」3日間の興収は84億円
5月22日(月) 東京朝刊
【ロサンゼルス=岡田敏一】19日から公開中の話題の
米映画「ダ・ヴィンチ・コード」(ロン・ハワード監督)の全米での興行収入が公開3日間で約7700万ドル(約84億7000万円)に上った。米映画調査会社エキジビター・リレーションズなどが発表した。
今年公開の作品としては最高の数字だが、ハリウッドでは多くの関係者が軽く1億ドル(約110億円)を超えると予想していただけに、期待はずれの結果となった。
ダ・ヴィンチ・コードの米国での公開初日の興行収入は2950万ドル(約32億4000万円)。
昨年の5月19日の木曜日に封切られた「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐(ふくしゅう)」は公開初日に約5000万ドル(約55億円)、公開3日間(木−土曜)で約1億2400万ドル(約136億円)、日曜日までの公開4日間では約1億5800万ドル(約173億円)を稼いでおり、ダ・ヴィンチ・コードはいずれも及ばなかった。
一方、全世界での週末3日間での興収は2億2400万ドル(約246億円)。こちらも歴代1位の「スター・ウォーズ…」の2億5200万ドル(約277億円)に勝てず、史上2位に終わった。しかし、製作・配給元のソニー映画によると、イタリアとスペインでは公開3日間の興行収入の史上最高記録を更新したという。
イエス・キリストの子孫がいまも生きているという原作の内容が映画のボイコット運動などに発展したが、映画はそうした原作の問題部分の要素を極力薄め、娯楽色を強めたものの、これがかえって逆効果になったようで、ハリウッドでは多くの批評家が「原作の大きな改変により、映画はありきたりのスリラーに成り下がった」などと批判している。