子会社との取引絡み
東映 4億3000万円申告漏れ
5月10日(水) 東京朝刊
東証一部上場の大手映画会社「東映」(東京都中央区)が東京国税局の税務調査を受け、平成17年3月期までの5年間で約4億3000万円の申告漏れを指摘されていたことが9日、分かった。
うち約3億円については、仮装・隠蔽(いんぺい)を伴う所得隠しと指摘された。追徴課税は赤字決算の期があったため、発生しなかった。
関係者によると、東映は子会社「関西東映ビデオ販売」(大阪市)との取引に絡んで支出した経費について、課税対象となる寄付金として、申告漏れを指摘されたという。
東映グループは子会社や関連会社の計41社で構成され、映画やビデオ、テレビ番組のソフト制作などが主な事業。関西東映ビデオ販売は、ビデオソフトの販売会社だった。東映は、劇場用映画の興行収益が不安定だが、テレビ番組には好調な作品もあり、17年3月期の経常利益は100億8600万円となっている。