「滝乃川学園」創設の石井筆子さん演じる
映画「筆子・その愛−天使のピアノ−」常盤貴子が会見
6月8日(木) iZa!
女優の常盤貴子(34)が、来年公開の映画「筆子・その愛−天使のピアノ−」(山田火砂子監督)に主演することになり7日、都内ホテルで会見した。福祉活動に生涯をささげ、その才色兼備さが“鹿鳴館の華”と呼ばれた実在の人物を演じる。珍しく和服姿で登場した常盤は「“鹿鳴館の華”になります」と宣言した。
常盤が演じるのは、日本で最初の知的障害者福祉施設「滝乃川学園」を創設した夫の石井亮一氏とともに活動した故・石井筆子(ふでこ)さん。
明治時代、長崎の男爵の娘として生まれた筆子さんは、その美ぼうと知性で“鹿鳴館の華”と呼ばれ華やかな生活を送る一方、長女が知的障害者、二女は生後すぐに死亡、三女は結核性脳膜炎、前夫を病気で若くして亡くすという苦難の道を歩んだ。
常盤は、TBS系ドラマ「愛していると言ってくれ」(平成7年)で聴覚障害の画家(豊川悦司)との恋を、同「ビューティフルライフ」(12年)で車いすで生活する女性を演じており、山田監督が「障害者に対する気持ち、考え方が分かる女性」と抜てきした。自ら知的障害をもつ子供がいる監督は、「同じ娘を持つ母親として感動しました。どうしてもこの映画を作りたい。この映画を作り終えるまでは死ねない!」と、席上、声を大にして訴えた。
淡い水色の着物姿で会見にのぞんだ常盤は、山田監督の思いをうけてか、「歴史的にもっと、もっと知られてもいい筆子さんを、この映画で知ってほしい」と熱っぽく話し、「撮影がある今年の夏は、わたし、“鹿鳴館の華”になります」と決意表明した。
筆子さん役で2度の結婚を経験するものの、自分のこととなると「仕事で何回も経験しているので」とさらり。昨年夏、演出家の長塚圭史(31)との熱愛も報じられたが、「(結婚は)今は考えもしていません。こんなにすてきな共演者の方たちに囲まれて、それで十分です」と話していた。