衝撃的なシリーズ最終章
「X−MENファイナルディシジョン」
7月21日(金) 東京朝刊 by 松本明子
「チョコレート」(2001年)で有色人種として初めてアカデミー主演女優賞を獲得したハル・ベリーが、最新作「X−MENファイナルディシジョン」(9月9日公開)のプロモーションのため来日した。「X−メン」シリーズ全作に出演しているハルは「同じ役を3回も演じたのは初めての経験。6年かけて成長したと思うし、(ヒュー・ジャックマンら)共演者たちからも多くのことを学びました」と語る。
|
来日記者会見したハル・ベリー(左)と共演者ら |
「X−メン」(00年)「X−MEN2」(03年)に続くシリーズ最終章。5月26日に全米公開され、すでに興行収入約4億2000万ドル(約483億円)を記録するヒットを続けている。
ミュータント・パワーを炸裂させる組織「X−MEN」。今回は、そのパワーを無効にして、彼らを普通の人間に変える新薬“キュア”が開発される。前作でジーン・グレイ(ファムケ・ヤンセン)らが「不吉なことが起こる」と予言したように、衝撃的なエピソードが展開される。
アクションも話題だ。ハルは今回、宙を飛んだ。空を竜巻のようにスピンする場面では2、3秒の間に体を24回も旋回させられた。「そのときの時速は90マイル(約144キロ)よ。さすがに、吐いたわ」と笑う。それでも「空を飛びたい」という夢が叶えられご機嫌だったという。
もし、人間を変えられるキュアが使えたら…。「日本人も含め、有色人種たちが白人になって地球から差別がなくなる? でもそれは完全ではないわね」とハル。アカデミー主演女優賞の授賞式で「歴史の扉は開いたのよ」と切り出したスピーチを思い出した。