映画「砂の女」主演、アニメ「ムーミン」の声
女優、岸田今日子さん 死去 76歳
速報
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第46回日本エッセイスト・クラブ賞受賞の喜びを語る岸田今日子さん=98年6月、東京都港区 |
映画「砂の女」や、アニメ「ムーミン」の声などで知られ、演劇でも活躍した個性派女優の岸田今日子(きしだ・きょうこ)さんが17日午後3時33分、脳腫瘍による呼吸不全のため東京都内の病院で死去した。76歳。東京都出身。葬儀は近親者のみで行い、後日「お別れの会」を開く。喪主は長女の西条(さいじょう)まゆさん。
父は劇作家で文学座創立者の1人である故岸田国士。1950年に初舞台に立ち、文学座で「サロメ」などに出演した後脱退、劇団雲を経て演劇集団円の創立に参加した。
主な舞台に「今日子」「更地」「ブラインド・タッチ」など。「こどもステージ」をはじめ、劇作家別役実さんの作品に数多く出演。ミステリアスな雰囲気で喜劇からシリアスな役まで幅広く演じた。
安部公房原作、勅使河原宏監督「砂の女」(64年)で、昆虫採集に来た男を砂の世界へ引きずりこむ女の役を演じ、海外でも高い評価を受けた。映画「破戒」「八つ墓村」や、テレビドラマ「傷だらけの天使」でも独自の存在感を示した。
60年代から「ムーミン」の主人公の声や、ドラマ「大奥」のナレーションを務めるなど、独特の声質と語り口で人気を集めた。
著書「妄想の森」で98年、日本エッセイスト・クラブ賞を受賞するなど執筆活動でも知られた。姉は詩人の岸田衿子さん。
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