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独特の演奏、スウェーデンで花開く
欧米で人気、今沢カゲロウ 「6弦」で攻める“忍者”
  東京朝刊 by 岡田敏一
欧米で「Bass Ninja」と高く評価されている日本人ジャズ・ベース奏者、今沢カゲロウの11作目のアルバム「BassDays」が話題を集めている。6弦ベースを使ってギターのような激しいソロやポップなメロディーを奏でる独自の演奏は「最もクレイジーな国際派ベース奏者」(独ベース・プロセッサー誌)などと絶賛されている。


北海道江別市生まれの今沢は、13歳の時にベースギターを手にした。米ロック・ギター奏者、エドワード・ヴァン・ヘイレンが披露するタッピング(両手で弦を押さえて早弾きをする)といった特殊な演奏法に興味を持ち、ベースでこうした演奏法を試そうとしたという。

大学に通いながらプロ活動を始めるが、独特の演奏スタイルは日本ではなかなか認められなかった。大学卒業後の95年、旧東独の国際芸術博覧会に単身参加した際、スウェーデンのダンスカンパニーがその演奏に衝撃を受け、彼に音楽の提供を依頼。これをきっかけに欧米で“Bass Ninja”として名が知れわたるようになった。

今作でも、普通のベースより2本弦が多い6弦ベースを用い、多重録音で各パートを組み立てている。ディジー・ガレスピーの「チュニジアの夜」やジョン・コルトレーンの「ネイマ」、「枯葉」といった有名曲をプログレッシブ・ロックやフュージョン風にアレンジ。神保彰の幾何学的で音数の多いドラムをバックに、メカニカルでスピーディーで心地よい低音を響かせている。



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