産経Webへ戻る
ENAKってどういう意味? | お知らせ | 新聞バックナンバー購入 | 問い合わせ | リンク・著作権 | MOTO | 産経Web
次世代ネットとビスタで
外出先から家電スイッチオン 年明け早々
  東京朝刊
外出先からインターネット経由で、自宅の照明やエアコンなどをコントロール−。よくある「未来のネット利活用」の風景が、年明け早々から現実のものとなる。NTTコミュニケーションズの次世代ネットサービス「OCN IPv6」と来年1月発売のマイクロソフトのパソコン基本ソフト(OS)「ウィンドウズ ビスタ」を活用するもので、両社は「来年はさまざまな機器がネットでつながる“立ち上がりの年”」と位置づけている。

携帯電話を経由して自宅の電灯のスイッチを入れる=NTTコムが行ったデモンストレーション

5年ぶりに投入されるビスタとIPv6の組み合わせで「携帯電話で帰宅前に、自宅のクリスマスツリーを点灯する」ことが可能になる。

必要な機材はビスタを搭載したパソコンと1万円程度で市販されている電源制御装置。通信環境は、NTTコムのネット接続サービスOCNに加入し、月額315円で提供されている「IPv6」サービスを利用する必要があるが、それだけで基本的な準備は整う。

携帯電話やパソコンでインターネットに接続すれば、自宅のパソコンをから電源制御装置を通じて、複数の家電の電源をオン・オフできる。クリスマスツリーにはネット上の固有の識別番号であるIPアドレスが割り振られている。

現在のインターネットの通信手順はIPv4ベースで行われており、用意されているIPアドレスは2の32乗個(約43億個)。しかしアドレス消費が急増しており、「米企業の試算では早ければ平成21年、遅くとも28年には枯渇する状況」(NTTコムOCNサービス部の鈴木聡介担当課長)だ。このため、v4の96乗倍のアドレスを用意できるv6への移行が必要とされ、米国防総省がv6化する来年から移行が始まるとみられている。

それを加速させそうなのがビスタだ。ネット利用でも自動的により効率的な通信回線を選択するため、「XPと比べると通信速度が圧倒的に速い」(マイクロソフト・ウィンドウズOSマーケティング部の中川哲部長)利点もあるという。

家電のネット制御が一般的になるまでには「家電メーカーの製品対応なども必要」(鈴木担当課長)だが、ネットを使った放送も実行しやすくなる“次世代ネット環境”への移行が本格的に始まろうとしている。



産経Webは、産経新聞社から記事などのコンテンツ使用許諾を受けた(株)産経デジタルが運営しています。
すべての著作権は、産経新聞社に帰属します。(産業経済新聞社・産経・サンケイ)
(C)2006.The Sankei Shimbun All rights reserved.

ここは記事のページです