山の斜面に設置、太陽を反射
巨大な鏡で冬を照らせ イタリア北部の村でユニークな装置完成
東京朝刊
冬の間、日が差さないイタリア北部の村で、山の斜面に設置した巨大なステンレスの鏡に太陽光を反射させ、村の広場を明るく照らすというユニークな装置が完成した。
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ピエモンテ州ビガネッラ村の山の斜面に設置された巨大な鏡(同村提供・共同) |
村はスイス国境に近い、ピエモンテ州ビガネッラ村。深い渓谷の底近くにあるため、村当局によると、毎年11月中旬から2月初めまでの83日間は昼も日が差さないという。
ピエルフランコ・ミダリ村長(47)は建築家と協力し、北側の山の斜面に縦約5メートル、横約8メートルの鏡を置き、コンピューター制御で鏡の角度を変えることにより反射光を常に広場に当てる計画を発案。10万ユーロ(約1500万円)弱の費用で装置を完成させた。
鏡と広場は直線距離で874メートル。広場の中心の約250平方メートルが照らされる。
同村は人口185人。ミダリ村長は「みんなが集まる広場に光が欲しかった。小さな村でも新しいことができるということを示せて幸せ」と話している。(ローマ 共同)
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