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沢尻、雨音薫で「タイヨウのうた」
役名でCDデビュー♪ 仮想と現実の世界使い分け
  産経Web by 安田幸弘
沢尻エリカや長澤まさみらテレビドラマや映画の主演俳優らが主題歌や劇中歌を歌い、その役名でCDを発売する試みが目立っている。大ヒットも生まれ、「役」というフィクションの世界を取り込んだ新たなCD販売戦略として定着しそうだ。

星泉こと長澤まさみ

沢尻は、今夏のTBS系ドラマ「タイヨウのうた」に主演。難病を抱えながらもシンガー・ソングライターを目指す「雨音薫」を演じた。放映中の8月に「Kaoru Amane」の名で、ドラマで歌った「タイヨウのうた」を発売。47万枚を突破する大ヒットとなった。

「楽曲自体が物語の中で重要な要素として成立していたので、見た人が感情移入できるよう、役の名前のままでCDを発売するのは自然な流れだった」

制作に携わったソニー・ミュージックレコーズの今野義雄チーフプロデューサーはこう説明し、「CDはフィクションと現実の世界を結ぶもののひとつ」と語る。

同じくTBS系ドラマ「セーラー服と機関銃」に主演した長澤は、役名の「星泉」で10月に主題歌のCDをリリース。ドラマの世界観を踏襲し、「星泉」のイメージを崩さないため、歌番組などの出演を控えた。

「本人がテレビで歌えば、ドラマの世界に浸っていた視聴者が『あれっ?』と魔法が解けたように感じてしまう」と、ビクターエンタテインメントの杉山裕一ディレクター。宣伝を控える大胆な戦略だったが、7万枚を超えるヒットになった。

同様の試みは近年顕著で、主なものは別表の通り。CDに「付加価値」を求める人が増えていることが背景にあり、音楽評論家の反畑誠一さんは「作り手や送り手が仮想と現実の世界を巧みに使い分けて楽しみ方を広げるゲームやネットの傾向が、音楽にも波及している。役名を使ったCDもそうした表現手法の一つ」と分析している。



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