クリスマスまで2週間余り。色鮮やかなイルミネーションを飾る家が日に日に増えている。すっかり主流になったLED(発光ダイオード)も、従来の青白に加え、今年はピンクやゴールドが人気だ。わが家だけの「ホームイルミネーション」で、聖夜のムードに浸るのもいいかもしれない。
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アイリスオーヤマのフォトコンテストで昨年のグランプリを獲得した群馬県の斉藤任俊さんの家。かけた費用は50〜60万円。今年のコンテスト応募締め切りは31日(問い合わせは事務局0120・861・639、平日のみ) |
カラーも豊富
東京都渋谷区の東急ハンズ新宿店に入ると、華やかなイルミネーションの洪水に圧倒される。軒下などに飾るツララタイプからトナカイをかたどったモチーフライトまで、約100種類の関連商品が並ぶ。
ここ数年で定着した感があるのがLED。価格は普通の電球の3倍ほどだが、電気代は安くすむし、玉切れの心配もない。熱を発しにくいので樹木にも安心して巻き付けられる。
暖かい日が続いたこともあり、売れ行きは昨年並みだが、今年はピンクやゴールドに人気が集まっているという。
「街中のイルミネーションも今年はピンクやゴールド、緑など多彩。『青や白は鮮やかできれいだけれど、寒い感じがする』という理由から、温かみのある色を購入するお客さんが多いようです」と、売り場を担当する大沼史(ふみと)さん。
品定めをしていた都内の主婦(30)は「色の種類が増えているのに驚いた。今までは室内だけだったけれど、今年は華やかにベランダを飾って楽しみたい」と語った。
室内でも楽しむ
イルミネーションをもり立てる装飾にこだわる人も増えている。
横浜市港南区の住宅街にある輸入クリスマス雑貨専門店「スイートクリスマスカンパニー本店」では、イルミネーションだけでなく、高さ3メートル近いツリーや、リースなどのオーナメント(装飾品)を合わせて数千点扱っている。
売れ筋は「ガーランド」と呼ばれる蔦(つた)状の飾り。長さ2メートル程度のものが多く、イルミネーションを巻き付け、窓枠やカーテンレールなどに取り付ける。イルミネーションを楽しみたくても、マンション住まいの人にとっては、玄関や庭に満足な飾り付けができないという悩みがある。ガーランドは屋内外を問わずに、少ないスペースで飾り付けが可能で「手軽に豪華なクリスマスムードを演出できる」(同店)という点が人気を呼んでいるようだ。
ご近所に配慮を
初心者にとっては費用も気になるところ。
20年のホームイルミネーション歴を誇るスイートクリスマスカンパニーの高瀬清彦さん(43)は、「人に見せるのではなく、個人で楽しむためなら、3万円ほどで十分」と話す。これだけかければ目につきやすい玄関とその周辺の庭木を飾ることができる。家全体を飾る場合は、20万〜30万円くらいは用意する必要があるという。
気をつけたいのが見物客対策。渋滞や騒音、ごみのポイ捨てなどを招き、近所とトラブルになるケースもあるからだ。
高瀬さんは、周囲に迷惑をかけないためにも「午後9時をめどにライトを消すこと」を提案したうえで、「光を見て勇気づけられる人もいるし、何より師走の雰囲気が盛り上がる」とイルミネーションの魅力を訴えている。