auへ若者層流出
11月の携帯契約者 ドコモ初の純減
東京朝刊
電気通信事業者協会が7日発表する携帯電話各社の11月分の契約増減数で、業界最大手のNTTドコモが創業以来初めて実質的に減少に転じたことが6日わかった。携帯会社を変更しても番号継続ができる「番号ポータビリティー」(番号継続制)が10月24日に開始され、KDDI(au)への顧客流出が進んだためとみられる。ただ、機械などに組み込んだ通信機器も合わせた全体契約数では、減少を回避できた可能性もある。
協会が毎月まとめる契約数は、一般利用者が加入する携帯電話の新規契約から解約を差し引いた増減数とともに、自動販売機などに組み込んだ通信機器(モジュール)との合計を算出している。
ドコモは11月1日〜30日分の1カ月間でみた場合、“本業”である一般利用者の契約数が初めて減少。減少幅は3万〜4万件程度とみられ、その多くがKDDIに流出した。先に発表された10月分でも一般利用者の契約数は約6000件の微増にとどまり、20万件近く増加したKDDIの攻勢を一方的に受ける状態が続いている。
年末商戦向けの端末投入が、KDDIに比べて大幅に出遅れたことが響き、新しい端末やサービスに敏感な20〜30歳代の若年層の流出が特に増えたようだ。
ドコモの合計契約数は5000万件超とシェア(市場占有率)5割を超え、競合他社を圧倒しているが、12月以降も減少が続けば収益への影響も大きくなる。これまで総合力での勝負を強みとしてきたドコモだが、年末商戦や来年の3月商戦に向けて、販売テコ入れを迫られそうだ。
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