女性一人「1.25」と過去最低を更新
「世界で最も少子高齢化進行する国」18年版少子化白書
産経Web
政府は1日午前の閣議で、平成18年版「少子化社会白書」を決定した。白書は、人口構造の国際比較を踏まえ、わが国について「世界で最も少子・高齢化が進行している国」と分析。17年に出生数が初めて死亡数を下回ったことなどを根拠に「人口減少は加速度的に進行する」と警鐘を鳴らしている。
白書は、(1)17年の出生数は前年比約4万8000人減の106万2530人で、初めて110万人台を割り込んだ(2)同年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子供の平均数)が1.25と過去最低を更新し、欧米諸国に比べても低い−ことなどから、昨年同様、現在の日本を「超少子化国」と位置付けた。
年金や健康保険など国の社会保障給付費に占める児童・家族関係給付費の割合が、諸外国よりも小さい点も指摘した。
また、政府が目標とする「出生率の低下傾向の反転」に向けて、「まだ20、30代の人口層が厚い時期にインパクトのある対策を速やかに実施する必要がある」と分析している。これに伴う具体的な施策としては、乳幼児への児童手当制度の拡充や子育て支援税制の検討などを挙げた。
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